日経平均は8円安と5日ぶり小反落、利益確定売りに下げ転換も下値限定=7日後場

 7日後場の日経平均株価は前日比8円18銭安の2万7685円47銭と5営業日ぶりに小反落。朝方は、円安・ドル高を支えに先物買いを交えて値を上げ、前場の早い段階で2万7814円96銭(前日比121円31銭高)を付ける場面があった。ただ、連日の上昇で利益確定売りや戻り売りも出やすく、買い一巡後は伸び悩み、後場は下げに転じた。一時2万7662円11銭(同31円54銭安)まで軟化したが、下値は限定的で、大引けにかけて小安い水準でこう着した。

 東証業種別株価指数(全33業種)では、銀行、その他金融など18業種が値を上げた半面、鉄鋼、不動産など15業種が値を下げた。東証プライムの出来高は11億2651万株、売買代金は2兆6424億円。騰落銘柄数は値上がり901銘柄、値下がり827銘柄、変わらず108銘柄。

 市場からは「下値を売る雰囲気はなく、もう一段上の可能性もあるが、日経平均2万8000円を前に売り物が出やすく、買い戻しも一巡したとみられる。上げへの期待があっても、反動安リスクもつきまとう」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JFEHD<5411.T>、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株が下落。住友不<8830.T>、東急不HD<3289.T>、野村不HD<3231.T>などの不動産株も安い。住友鉱<5713.T>、UACJ<5741.T>などの非鉄金属株や、INPEX<1605.T>などの鉱業株も軟調。大林組<1802.T>、日揮HD<1963.T>、大和ハウス<1925.T>などの建設株も値を下げ、エムスリー<2413.T>、リクルートHD<6098.T>などのサービス株も売られた。

 半面、三菱UFJ<8306.T>、みずほ<8411.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株が上昇し、オリックス<8591.T>、Jリース<7187.T>などのその他金融株も高い。デサント<8114.T>、オンワードH<8016.T>などの繊維製品株も値を上げ、T&DHD<8795.T>、第一生命HD<8750.T>、MS&AD<8725.T>などの保険株も買われた。

 個別では、ティラド<7236.T>、ヤマシンF<6240.T>がストップ安となり、シグマクシス<6088.T>、テノHD<7037.T>などが値下がり率上位。半面、TOB(株式公開買い付け)対象の岩崎電気<6924.T>(監理)がストップ高となり、ケミコン<6997.T>、ARM<8769.T>、F&LC<3563.T>などが値上がり率上位。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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