日経平均は86円高と4日ぶり反発、買い一巡後は上げ幅縮小―好業績株物色もアジア株安は重し=10日後場

 10日後場の日経平均株価は前日比86円63銭高の2万7670円98銭と4日ぶりに反発。朝方は、この日の日経平均先物ミニ・オプション2月限SQ(特別清算指数)算出に絡んだ買いが先行した。いったん伸び悩んだが、好業績株物色を支えに強調子となり、一時2万7814円02銭(前日比229円67銭高)まで上昇した。ただ、買い一巡後は、利益確定売りや戻り売りに抑えられた。香港ハンセン指数などアジア株安が重しとして意識され、後場後半に向けて上げ幅を縮小した。大引けにかけては持ち直したが、戻りは鈍かった。なお、SQ値は2万7779円75銭。

 日経平均プラス寄与度上位では、23年3月期業績予想の上方修正や株式分割などを発表した東エレク<8035.T>が68.8円と大きく、次いでテルモ<4543.T>が12.8円だった。東証業種別株価指数(全33業種)では、鉄鋼、保険、その他製品など18業種が値を上げ、石油石炭製品、不動産、空運など15業種が値を下げた。

 東証プライムの出来高は13億9618万株、売買代金は3兆4509億円。騰落銘柄数は値上がり808銘柄、値下がり946銘柄、変わらず82銘柄。

 業種別では、23年3月期の利益予想を上方修正した神戸鋼<5406.T>がストップ高となり、日本製鉄<5401.T>、大平金<5541.T>などの鉄鋼株が上昇。MS&AD<8725.T>、第一生命HD<8750.T>、T&DHD<8795.T>などの保険株や、大日印<7912.T>、凸版<7911.T>、任天堂<7974.T>などのその他製品株も高い。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株も買われた。コマツ<6301.T>、ダイフク<6383.T>、セガサミーH<6460.T>などの機械株や、大王紙<3880.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ・紙株も堅調。

 半面、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株が軟調。三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>、三井不<8801.T>などの不動産株も安い。ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株や、INPEX<1605.T>などの鉱業株もさえない。

 個別では、23年3月期の業績予想を上方修正したダイコク電<6430.T>がストップ高となり、ルネサス<6723.T>、オイラ大地<3182.T>、ジャムコ<7408.T>などが値上がり率上位。半面、FIG<4392.T>、サンリオ<8136.T>、デジハHD<3676.T>、リゾートトラ<4681.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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