(再送)日経平均は316円安と大幅反落、米ハイテク株安で半導体・電子部品関連などに売り先行=13日前場

 13日前場の日経平均株価は前週末比316円17銭安の2万7354円81銭と大幅反落。朝方は、前週末10日の米国株式市場で長期金利の上昇を背景にハイテク株が下落した流れを受け、半導体・電子部品関連株などに売りが先行した。先物売りを交えて下げ幅を拡大し、一時2万7266円94銭(前週末比404円04銭安)まで下落した。時間外取引で米株価指数先物が安く、重しとして意識された面もある。売り一巡後は、下げ渋ったが、戻りは限定された。

 日経平均マイナス寄与度上位には、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、TDK<6762.T>、信越化<4063.T>などの半導体・電子部品関連株が浮上した。指数寄与度の高いファーストリテ<9983.T>、ソフバンG<9984.T>も上位に名を連ねた。東証業種別株価指数(全33業種)では、精密、繊維製品、化学、電機など24業種が値を下げ、鉱業、石油石炭製品、銀行など9業種が値を上げた。東証プライム銘柄では、全体の63%が下落した。

 東証プライムの出来高は6億1957万株、売買代金は1兆4145億円。騰落銘柄数は値上がり580銘柄、値下がり1164銘柄、変わらず91銘柄。

 市場からは「米ハイテク株安が重しとなり、フシ目の2万7500円をあっさり割り込んだことで売りが強まったのだろう。前週末、『日銀新総裁に植田和男氏起用』と伝わり、直後に円が乱高下したが、それもいったん落ち着いた。もっとも、米1月CPI(消費者物価指数)への警戒感が根強く、マーケットは神経質になりやすい」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>、ニコン<7731.T>などの精密株が下落。ワコールHD<3591.T>、ゴルドウイン<8111.T>などの繊維製品株や、資生堂<4911.T>、日産化学<4021.T>、花王<4452.T>などの化学株も安い。ソニーG<6758.T>、太陽誘電<6976.T>、村田製<6981.T>などの電機株も売られた。任天堂<7974.T>、バンナム<7832.T>などのその他製品株や、三菱マテリアル<5711.T>、住友鉱<5713.T>、DOWA<5714.T>などの非鉄金属株も軟調。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株が上昇。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株も買われた。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も高い。

 個別では、フロンティM<7038.T>、LTS<6560.T>、IBJ<6071.T>、KIスター不<3465.T>などが値下がり率上位。半面、三井松島HD<1518.T>、サクサ<6675.T>、T&Gニーズ<4331.T>、電算システム<4072.T>などが値上がり率上位。

提供:モーニングスター社

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