日経平均は183円安と反落、午後は安値圏で停滞―アジア株安や米株先物安が重し=17日後場

 17日後場の日経平均株価は前日比183円31銭安の2万7513円13銭と反落。朝方は、16日の米国株式市場で長期金利の上昇を背景に主要3指数が大幅に下落した流れを受け、寄り付き直後に2万7466円61銭(前日比229円83銭安)まで値を下げた。その後、円安・ドル高歩調を支えに下げ渋る場面もあったが、買いは続かず、再び軟化。後場は上値が重く、安値圏で停滞した。アジア株が総じて安く、時間外取引で米株価指数先物もさえず、重しとして意識された。

 日経平均は、指数寄与度の高いソフバンG<9984.T>、ファーストリテ<9983.T>や、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、信越化<4063.T>の半導体関連株などで押し下げられた。東証業種別株価指数(全33業種)では、精密、サービス、電機など17業種が値を下げ、ゴム製品、鉄鋼など16業種が値を上げた。東証プライム銘柄では、全体の61.7%が下落した。

 東証プライムの出来高は11億1321万株、売買代金は2兆6692億円。騰落銘柄数は値上がり617銘柄、値下がり1134銘柄、変わらず86銘柄。

 市場からは「後場は円安・ドル高水準に振れているが、無視されている。アジア株安や米株先物安をにらみ見送り状態だ。日経平均は2万7500円を軸にしたレンジ相場から抜け切れず、何かキッカケがないと方向性は出にくい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、テルモ<4543.T>、オリンパス<7733.T>、島津製<7701.T>などの精密株が軟調。楽天グループ<4755.T>、リクルートHD<6098.T>、エムスリー<2413.T>などのサービス株や、ソニーG<6758.T>、ファナック<6954.T>、レーザーテク<6920.T>などの電機株も売られた。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も値を下げた。

 半面、ブリヂス<5108.T>、浜ゴム<5101.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株が堅調。JFEHD<5411.T>、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株も高い。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株も値を上げた。

 個別では、Appier<4180.T>、ウェルビー<6556.T>、さくら<3778.T>、JTEC<3446.T>などが値下がり率上位。半面、ADWAYS<2489.T>がストップ高となり、河西工<7256.T>、トレファク<3093.T>、フリュー<6238.T>などが値上がり率上位。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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