来週の日本株の読み筋=植田氏の所信聴取が焦点に

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株式

2023/2/17 16:30

 来週(20-22日、24日)の東京株式市場は、23日(天皇誕生日)の祝日を挟んで4営業日となるが、週末24日の衆参両院の議院運営委員会で実施される、次期日銀総裁内定の植田和男氏への所信聴取が最大の焦点となる。

 前週急浮上した日銀総裁候補で、元日銀審議委員の植田氏。この「サプライズ」を手掛かりに為替が一時円高・ドル安にフレた。しかし、結局のところは円安方向に傾いている。背景には、植田日銀が異次元緩和を当面継続するだろうという見方があるとも考えられる。ただ、為替市場が植田氏を「試す」動きととらえることもできるだけに、所信聴取での発言は重要度が極めて大きい。

 一方、米国では14日に公表された1月CPI(消費者物価指数)が前年同月比で6.4%上昇と市場予想(6.2%上昇)を上回り、16日発表のPPI(生産者物価指数)の上昇率もコンセンサスより大きくなった。これを受け、前回のFOMC(米連邦公開市場委員会、1月31日-2月1日)で決まった0.25%の利上げ幅について、メンバーからは不十分だったという声も上がっている。来週は、22日に前回FOMCの議事録が公表される。1月雇用統計発表前の会合のものとはいえ、マーケットが神経質になっていればリスク要因として意識されよう。

 スケジュール面では、国内で22日に1月企業向けサービス価格指数、24日に1月CPIが発表され、同日の植田氏の所信聴取と絡めて注視される。海外では21日に独2月ZEW景況感指数、22日に独2月Ifo景況感指数、23日に米22年10-12月期GDP(国内総生産)改定値とG20(主要20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議(25日まで)、24日に米1月新築住宅販売件数が予定されている。

提供:モーニングスター社

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