日経平均は58円安と反落、午後は弱含み歩調―時間外の米株先物安が重し=21日後場

 21日後場の日経平均株価は前日比58円84銭安の2万7473円10銭と反落。朝方は、20日の米国株式市場が休場で手掛かり材料難のなか、持ち高調整売りが先行した。いったん持ち直し、上げに転じる場面もあったが、買いは続かず再び軟化。時間外取引での米株価指数先物安が重しとなり、先物売りに下げ幅を拡大し、前場前半には2万7359円12銭(前日比172円82銭安)まで下落した。売り一巡後は前引けにかけて下げ渋ったが、買いは続かず、後場は弱含み歩調となった。米株価指数先物が軟調に推移し、引き続き重しとして意識された。

 日経平均マイナス寄与度では、ファーストリテ<9983.T>が38円強と比較的大きく、次いでファナック<6954.T>が8円強だった。東証業種別株価指数(全33業種)では、鉱業、繊維製品、石油石炭製品など20業種が値を上げ、空運、陸運、小売など13業種が値を下げた。東証プライム銘柄では、全体の54.3%が上昇したが、時価総額、流動性の特に高い30銘柄で構成されたTOPIX(東証株価指数)コア30は安かった。

 東証プライムの出来高は10億663万株、売買代金は2兆2796億円。騰落銘柄数は値上がり999銘柄、値下がり756銘柄、変わらず82銘柄。

 市場からは「現地22日にFOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨の発表を控え、23日は祝日で休場。週末24日には日銀の次期正副総裁候補者の所信聴取が予定されており、一方的にポジションを傾ける状況にはない。物色の方向性としてバリュー(割安)株に傾斜しているが、支えになっても上値を追う要因にはなりにくい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、西武HD<9024.T>、京王<9008.T>、京急<9006.T>などの陸運株が軟調。Jフロント<3086.T>、高島屋<8233.T>、三越伊勢丹<3099.T>などの小売株や、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株も安い。エムスリー<2413.T>、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株や、東エレク<8035.T>、安川電機<6506.T>、レーザーテク<6920.T>などの電機株も売られた。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が上昇。東レ<3402.T>、東洋紡<3101.T>、シキボウ<3109.T>などの繊維製品株や、コスモエネH<5021.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株も高い。住友鉱<5713.T>、UACJ<5741.T>、東邦鉛<5707.T>などの非鉄金属株や、日本紙<3863.T>、三菱紙<3864.T>、王子HD<3861.T>などのパルプ・紙株も値を上げた。

 個別では、ツバキナカ<6464.T>、メドレー<4480.T>、キャリアL<6070.T>、フロンティM<7038.T>などが値下がり率上位。半面、ソダニッカ<8158.T>が一時ストップ高となり、ピアラ<7044.T>、大黒天<2791.T>、TBSHD<9401.T>などが値上がり率上位。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ