日経平均は117円高と反発、米国株高に円安も支え―ハイテク株など堅調=28日前場

 28日前場の日経平均株価は前日比117円44銭高の2万7541円40銭と反発。朝方は、27日の米国株式市場で主要3指数が上昇した流れを受け、買いが先行した。円安・ドル高も支えとなり、一時2万7585円17銭(前日比161円21銭高)まで値を上げた。その後は上値が重くなったが、下値も限定され、前引けにかけてもみ合い商状となった。

 日経平均プラス寄与度上位には、ファーストリテ<9983.T>、ソフバンG<9984.T>や、アドバンテスト<6857.T>、安川電機<6506.T>などのハイテク株が浮上した。東証業種別株価指数(全33業種)では、海運、不動産、サービスなど21業種が値上がりし、証券商品先物、保険、電気・ガスなど12業種が値下がりした。東証プライム銘柄では、全体の53.3%が上昇した。

 東証プライムの出来高は5億2082万株、売買代金は1兆2266億円。騰落銘柄数は値上がり978銘柄、値下がり768銘柄、変わらず89銘柄。

 市場からは「次期日銀副総裁候補の氷見野良三氏と内田真一氏の参院所信聴取については想定通り無難に通過しそうで、相場への影響は乏しい。もっとも、日経平均2万7500円超えでは、年金が売ってくるようで上値を抑えられている。一方で、個人投資家や外国人投資家は下値買いに動いており、当面、指数は一進一退か」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が堅調。三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>、東建物<8804.T>などの不動産株や、エムスリー<2413.T>、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株も高い。浜ゴム<5101.T>、ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株も引き締まった。NTTデータ<9613.T>、ネクソン<3659.T>などの情報通信株や、コスモエネH<5021.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も値を上げた。ホンダ<7267.T>、マツダ<7261.T>、スズキ<7269.T>などの輸送用機器株や、太陽誘電<6976.T>、京セラ<6971.T>、オムロン<6645.T>などの電機株も買われた。

 半面、野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株や、MS&AD<8725.T>、SOMPOH<8630.T>などの保険株が軟調。東北電力<9506.T>、北陸電力<9505.T>、北海道電力<9509.T>などの電気・ガス株も安い。日本製鉄<5401.T>、JFEHD<5411.T>などの鉄鋼株や、清水建設<1803.T>、鹿島<1812.T>などの建設株も値を下げた。

 個別では、冨士ダイス<6167.T>が一時ストップ高となり、セ硝子<4044.T>、スタティアH<3393.T>、テモナ<3985.T>などが値上がり率上位。半面、アジアパイル<5288.T>、ヨシムラFH<2884.T>、シンクロF<3963.T>、アルプスA<6770.T>などが値下がり率上位。

提供:モーニングスター社

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