日経平均61円高と4日続伸、朝安後に上げ転換―円安進行が支え=8日前場

 8日前場の日経平均株価は前日比61円76銭高の2万8370円92銭と4営業日続伸。朝方は、売りが先行した。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が7日の上院議会証言で利上げペース加速の可能性を示唆し、米国株式が下落。この流れを受け、寄り付き直後に2万8232円68銭(前日比76円48銭安)まで軟化した。ただ、円安・ドル高進行が支えとなり、売り一巡後は上げに転じ、一時2万8431円15銭(同121円99銭高)まで値を上げた。その後は戻り売りや利益確定売りに伸び悩んだが、前引けにかけては2万8300円台後半で推移した。

 日経平均プラス寄与度では、ファストリテ<9983.T>の29円強を筆頭にアドバンテスト<6857.T>が9円強、TDK<6762.T>が8円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、小売、不動産、建設など18業種が値上がりし、鉱業、非鉄金属、鉄鋼など15業種が値下がりした。東証プライム銘柄では、全体の56.6%が上昇した。

 東証プライムの出来高は5億5835万株、売買代金は1兆3843億円。騰落銘柄数は値上がり1040銘柄、値下がり688銘柄、変わらず107銘柄。

 業種別では、Jフロント<3086.T>、H2Oリテイ<8242.T>、三越伊勢丹<3099.T>などの小売株が上昇。住友不<8830.T>、東急不HD<3289.T>、野村不HD<3231.T>などの不動産株や、大成建設<1801.T>、清水建設<1803.T>、鹿島<1812.T>などの建設株も高い。ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>などのゴム製品株も引き締まった。JR東海<9022.T>、JR東日本<9020.T>、東急<9005.T>などの陸運株や、明治HD<2269.T>、サントリBF<2587.T>、日清粉G<2002.T>などの食料品株も買われた。空運株では、JAL<9201.T>が堅調。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が軟調。住友鉱<5713.T>、東邦鉛<5707.T>、日軽金HD<5703.T>などの非鉄金属株や、JFEHD<5411.T>、東製鉄<5423.T>、山陽特鋼<5481.T>などの鉄鋼株も安い。コスモエネH<5021.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株もさえない。

 個別では、冨士ダイス<6167.T>が一時3日連続のストップ高となり、インソース<6200.T>、フィルC<3267.T>、富士製薬<4554.T>などが値上がり率上位。半面、ファーマF<2929.T>、安永<7271.T>、アシックス<7936.T>、Appier<4180.T>などが値下がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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