【香港IPO】オンライン投資情報サービスの九方財富HD、初値は公開価格を0.12%上回る17.02香港ドル

サーチナ

中国株

2023/3/13 9:29

 中国でオンライン投資ソリューションを手掛ける九方財富HD(09636/香港)が3月10日、香港証券取引所のメインボードに新規上場した。公開価格17.00香港ドルに対し、初値は0.12%高の17.02ドルだった。終値は同0.82%高の17.14ドルだった。

 同社は1996年に上海市で設立。中国におけるオンライン投資意思決定ソリューションプランの提供を主業務としており、オンライン投資家向けコンテンツサービスにてハイレベルな投資に関するトレーニングサービス、金融情報アプリケーションサービスを提供している。投資トレーニングサービスでは講座、ライブ、市場の速報解説、1対1のコンサルティングサービスなどを扱い、金融情報サービス同様パソコン、モバイルアプリの双方をカバーしている。2022年10月31日現在、同社が運営する株式情報アプリ「会選股」は約400万人のユーザーを持っている。

 米フロスト&サリバンのデータによれば、21年の中国オンライン投資ソリューションプラン市場シェア(受注額ベース)は5.9%で業界第2位。ハイレベルな投資トレーニングサービス・オンライン財テクトレーニングサービスの市場シェア(受注額ベース)は11.2%となっており、中国最大のオンライン投資家向けコンテンツサービス提供事業者である。

 22年12月期の売上高は14億5192万人民元(前期比2.05倍)、純利益は2億32331万元(同2.68倍)。23年1〜10月期の売上高は15億4608万元(前年同期比43.91%増)、純利益は3億4840万元(同4.63倍)。

 新規上場に伴い調達予定の約9億6173万ドル(約167億円)は、約20%を研究所の拡充や開発チーム強化などによるコンテンツ制作能力向上に、約30%を各メディアプラットフォームにおけるトラフィックを増やすための投資に、約30%を有料アプリのパフォーマンス向上や全体的な技術インフラ改善などを目標とした技術能力の改善に、約10%をコンテンツ制作能力や成長潜在性に富んだ外部のKOL(キー・オピニオン・リーダー)やMCN(マルチチャンネルネットワーク)への投資資金に用いる。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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