信用関連データ=売り残、買い残ともに増加に転じる、信用倍率3.38倍に低下
10日申し込み現在の2市場信用取引残高は、売り残が前週比697億円増の9606億円、買い残は同3億円増の3兆2452億円だった。売り残、買い残ともに増加に転じた。信用倍率は前週の3.64倍から3.38倍に低下した。
この週(6-10日)の日経平均株価は10日終値が3日終値比216円高の2万8143円だった。5営業日中、4勝1敗だった。週初6日は大幅続伸(310円高)した。前週末の米国株式市場で長期金利の低下を背景に主要3指数が上昇した流れを受け、買い優勢となった。翌7日(71円高)、8日(135円高)、9日(178円高)と上げが続き、半年ぶりの高値水準に浮上した。週末10日は6営業日ぶりに大幅反落(479円安)となった。9日の米国株式が大幅に下落し、売りが広がった。時間外取引の米ダウ先物安も重しとなり、下げ幅は一時500円を超えた。
14日の売買代金に占めるカラ売り(信用取引を含む)の割合を示すカラ売り比率(小数点第2位以下を四捨五入)は46.2%(前営業日は44.7%)と上昇した。この日の日経平均株価は大幅に3営業日続落し、2万7222円(前日比610円安)で引けた。リスク回避の売りが継続し、全面安となった。米国で銀行の経営破たんが相次ぎ、金融システムへの影響が引き続き懸念された。円高・ドル安も重しとなり、下げ幅は一時720円を超えた。売り一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定された。軟地合いが続くようなら、カラ売り比率は一段と上昇する可能性がある。
提供:ウエルスアドバイザー社
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