日経平均は75円高と4日ぶり反発、一時下げ転換も持ち直す―東証プライム銘柄8割超が上昇=15日前場

 15日前場の日経平均株価は前日比75円97銭高の2万7298円01銭と4営業日ぶりに反発。朝方は、広範囲に買いが先行した。14日の米国株式市場で、シリコンバレーバンク(SVB)などの経営破たんをきっかけに売り込まれた金融株の一角が買い戻され、ハイテク株にも買いが広がり、主要3指数が上昇。きのう大幅に3営業日続落した反動もあり、前場の早い段階で2万7424円94銭(前日比202円90銭高)まで値を上げた。一巡後は戻り売りに下げに転じる場面もあったが、その後はプラス圏に持ち直し、前引けにかけては2万7300円近辺でもみ合った。

 なお、日本時間午前11時に中国1-2月の小売売上高(前年比3.5%増、市場予想は同3.5%増)や工業生産(同2.4%増、同2.6%増)などが発表されたが、直後の反応は鈍かった。

 日経平均プラス寄与度では、アドバンテス<6857.T>の20円強を筆頭に東エレク<8035.T>が13円強、ファナック<6954.T>が7円強と続き、値がさハイテク株が上位に浮上した。東証業種別株価指数(全33業種)では、銀行、保険の金融セクターをはじめ鉄鋼、海運など30業種が値上がりし、陸運、ゴム製品、鉱業の3業種が値下がりした。東証プライム銘柄では、全体の86%が上昇した。

 東証プライムの出来高は6億9407万株、売買代金は1兆4992億円。騰落銘柄数は値上がり1579銘柄、値下がり227銘柄、変わらず30銘柄。

 業種別では、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>、ゆうちょ銀行<7182.T>などの銀行株や、T&DHD<8795.T>、MS&AD<8725.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株が上昇。神戸鋼<5406.T>、日本製鉄<5401.T>、JFEHD<5411.T>などの鉄鋼株や、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も買われた。オリックス<8591.T>、クレセゾン<8253.T>などのその他金融株も堅調。大阪チタ<5726.T>、邦チタ<5727.T>、古河電工<5801.T>などの非鉄金属株や、積水ハウス<1928.T>、鹿島<1812.T>などの建設株も値を上げた。

 半面、JR東日本<9020.T>、京王<9008.T>、京成<9009.T>などの陸運株が軟調。ゴム製品株ではブリヂス<5108.T>が安く、鉱業株ではINPEX<1605.T>がさえない。

 個別では、BBT<2464.T>、三井ハイ<6966.T>がストップ高となり、アルトナー<2163.T>も一時ストップ高。安永<7271.T>などの上げも目立った。半面、ヤーマン<6630.T>がストップ安ウリ気配となり、ブラス<2424.T>、MSOL<7033.T>、ACCESS<4813.T>などが値下がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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