日経平均は183円高と反発、信用不安後退に米株高で買い先行=17日前場

 17日前場の日経平均株価は前日比183円09銭高の2万7193円70銭と反発。朝方は、買いが先行した。16日の米国株式市場で、中堅銀行への信用不安が後退し、主要3指数が上昇。この流れを受け、寄り付き後まもなく一時2万7254円36銭(前日比243円75銭高)まで値を上げた。ただ、買い一巡後は戻り売りに伸び悩み、一時2万7071円71銭(同61円10銭高)まで押し戻される場面もあった。その後は持ち直し、前引けにかけては2万7200円近辺でもみ合った。

 日経平均プラス寄与度では、東エレク<8035.T>が18円強、アドバンテスト<6857.T>が16円強と半導体関連株が1、2位となり、第一三共<4568.T>が13円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、精密、陸運、医薬品など24業種が値上がりし、鉄鋼、石油石炭製品、非鉄金属など9業種が値下がりした。東証プライム銘柄では、全体の約7割が上昇した。

 東証プライムの出来高は6億4965万株、売買代金は1兆5006億円。騰落銘柄数は値上がり1285銘柄、値下がり472銘柄、変わらず78銘柄。

 市場からは「金融システム不安が和らぎ、買いを誘ったが、あまり元気がない。週末で金融不安への警戒感が残り、海外投資家は手控え気味だ。一方、国内機関投資家は新年度入りを前に動くタイミングではなく、目先はもみ合い相場も考えられる」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>、島津製<7701.T>などの精密株が堅調。東武<9001.T>、京成<9009.T>、JR西日本<9021.T>などの陸運株や、武田薬<4502.T>、協和キリン<4151.T>、持田薬<4534.T>などの医薬品株も高い。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も引き締まった。ソニーG<6758.T>、安川電機<6506.T>、村田製<6981.T>、キーエンス<6861.T>などの電機株も買われ、エムスリー<2413.T>、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株も値を上げた。

 半面、JFEHD<5411.T>、神戸鋼<5406.T>、合同鉄<5410.T>などの鉄鋼株が軟調。コスモエネH<5021.T>、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株も安い。DOWA<5714.T>、三井金<5706.T>、UACJ<5741.T>などの非鉄金属株も値を下げ、日産自<7201.T>、マツダ<7261.T>、SUBARU<7270.T>などの輸送用機器株も売られた。

 個別では、サンリオ<8136.T>がストップ高となり、BBT<2464.T>、冨士ダイス<6167.T>などが値上がり率上位。半面、エニグモ<3665.T>、ハブ<3030.T>、丸文<7537.T>などが値下がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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