<新興国eye>前週のインド株、金融不安の拡大懸念やインド利上げ懸念を受け続落=BRICs市況

新興国

2023/3/20 8:58

 前週(13-17日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の17日終値は前日比0.62%高の5万7989.9、週間ベースでは10日終値比1.94%安と、続落した。

 週明け13日は指数が下落。15日まで5営業日続落した。16日は小反発。

 週前半は、米シリコンバレー・バンクの経営破綻に端を発した米国の金融不安を受け、海外株安となり、インド市場でも売りが優勢となった。その後は、2月CPI(消費者物価指数)が前年比6.44%上昇と、前月の同6.52%上昇を下回ったが、市場予想(同6.4%上昇)を上回ったことを受け、インド準備銀行(中銀)が4月会合で0.25ポイントの利上げを実施するとの観測が広がり、売りが強まった。シリコンバレー・バンクに続いて地銀のシグネチャー銀行も経営破たんし、米金融不安が拡大、海外株安となったことも嫌気された。

 週後半は、スイス金融大手クレディ・スイスも流動性不足問題が表面化、金融不安が欧州にも拡大したことを受け、海外株安となり、インド市場でも売りが優勢となった。また、外国人投資家の売り越しが5営業日連続となったことも嫌気された。その後は、これまでの急激な相場下落を受け、安値拾いや値ごろ感による買い戻しが活発化した。また、欧州株も前日の急落から持ち直したことを好感し、インド市場でも買い安心感が広がった。

 週末17日は続伸。米国で政府や大手行が金融不安解消に向け、緊急措置を発表したことで米国の金融不安が後退、買いが優勢となった。

 今週(20-24日)のインド市場はウクライナ戦争と西側の対ロ制裁、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、米中関係、インド国内のインフレ動向、主要企業ニュース、米国の金融不安の動向も注目される。主な経済指標の発表予定はない。22日は「正月祭(グディパドワ)」の祝日で休場となる。

<関連銘柄>

 インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、インドベア<2047.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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