<新興国eye>前週のブラジル株、欧米の金融不安や原油安、通貨安を受け4週続落=BRICs市況

新興国

2023/3/20 8:58

 前週(13-17日)のブラジル株式市場は17日のボベスパ指数が前日比1.40%安の10万1981.53、週間ベースでは10日終値比1.58%安と、4週続落した。

 週明け13日は指数が下落。15日まで5営業日続落した。16日は反発。

 週前半は、米シリコンバレー・バンクの経営破綻(10日)に端を発した米国の金融不安を受け、海外株安となり、ブラジル市場でも売りが優勢となった。また、原油価格の下落を受け、国営石油大手ペトロブラスが急落、下げを主導。その後は、米金融不安の動向や米2月CPI(消費者物価指数)の発表を控え、買いが慎重となる中、原油価格と通貨レアルの下落が嫌気され、売りが一段と進んだ。

 週後半は、シリコンバレー・バンクに続いて他の中堅行も経営破たんしたことや、スイス金融大手クレディ・スイスも流動性不足の問題が表面化、海外株安となった流れを受け、ブラジル市場でも売りが優勢となった。レアル安も嫌気された。その後は、スイス中銀がクレディ・スイスに540億ドルの融資を決めたことを受け、欧州の金融不安が緩和、買いが優勢となった。

 週末17日は反落。米国の鉱工業生産などの経済指標が堅調となったことを受け、米利上げ継続観測が強まり、売りが優勢となった。

 今週(20-24日)の株式市場は、米国の金融不安の動向やウクライナ情勢、西側の対ロ追加制裁、台湾情勢や米中関係の悪化懸念、中国の景気動向、原油・ガスなどの国際商品相場の動向、国内の政治、ルラ政権の経済政策、ブラジル中銀の金融政策決定会合(22日)も注目される。主な経済指標の発表予定は24日の3月中旬時点のIPCA(拡大消費者物価指数)など。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、上場MSエマ<1681.T>、上場EM債<1566.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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