<新興国eye>前週の上海総合指数、新首相の景気強気発言や米金融不安後退を受け反発=BRICs市況

新興国

2023/3/20 8:59

 前週(13-17日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数が週間ベースで反発。17日は3250.55(10日終値比0.63%高)だった。

 週明け13日は指数が反発。翌14日は反落した。15日は再び反発したが、16日は反落した。

 週前半は、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が閉幕、習近平・国家主席が「強国建設」を進めると演説したことや、李強・新首相が会見で、経済成長の余地はさらに拡大していると、強気発言をしたことが好感され、買いが優勢となった。また、米シリコンバレー・バンクの経営破綻に端を発した米国の金融不安も米財務省が銀行支援の緊急措置を発表したことが好感され、買いが優勢となった。その後は、シリコンバレー・バンクに続いて地銀のシグネチャー銀行も経営破たんし、米金融不安が拡大したことが嫌気された。

 週後半は、2月小売売上高がプラスの伸びとなったことを受け、中国経済が持ち直したとの観測、さらには米インフレの鈍化を受け、人民元が買われたことも支援材料となった。その後は、スイス金融大手クレディ・スイスも流動性不足問題が表面化、金融不安が欧州にも拡大したことを受け、海外株安となり、中国市場でも売りが優勢となった。

 週末17日は反発。米国で政府や大手行が金融不安解消に向け、プライベートバンキング大手ファーストリパブリック・バンクに対し、緊急措置を発表したことで米国の金融不安が後退、買いが優勢となった。

 今週(20-24日)の株式市場は台湾情勢を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場、米国の金融不安の動向も注目される。主な経済指標の発表予定はない。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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