侍ジャパンがWBC優勝、株式市場で目立った「名前銘柄」――大谷工業に村上開明、クリヤマHD…
野球の世界一を決めるWBC(ワールドベースボールクラシック)は、22日行われた決勝戦(米・フロリダ州マイアミ)で日本が米国を3対2で下し、3大会・14年ぶりの優勝を果たした。練習試合の段階からテレビ中継の視聴率が異例の高さとなるなど、大きな盛り上がりを見せた今大会は、株式市場でも関連株の物色につながった。
米メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手(エンゼルス)やダルビッシュ有選手(パドレス)らを擁する日本代表・侍ジャパンは、予選からその実力を発揮。前日の準決勝ではメキシコに逆転サヨナラ勝利を収めると、この日も村上宗隆選手(ヤクルト)の本塁打や、終盤のダルビッシュ、大谷選手らの継投を駆使して見事栄冠を奪取した。
関連グッズの販売増など経済効果も大きく、野球人気の拡大も期待される。株式市場ではスポーツ用品のミズノ(8022)やゼット(8135)の株価が、練習試合も含めたWBC期間中に上昇したことで話題となった。(画像クリックで拡大版にジャンプ)
こうした「まっとうな」関連銘柄だけではなく、野球やWBCとは関係がないものの、その社名から「祝儀買い・応援買い」的な買いを呼び込んでいる銘柄も大いに注目を集めた。例えば、通信業者向け金物が主力の大谷工業(5939)は、16日に2月末の3.8倍の水準に相当する1万6050円まで上昇した。
終盤に打棒が復活し、メキシコ戦でのサヨナラ殊勲打や決勝の米国戦での同点本塁打を放った村上選手にちなんでは、自動車用バックミラーの村上開明堂(7292)が22日の寄り付きにストップ高寸前まで上昇した。
また、オカモト(5122)も、岡本和真選手(巨人)の本塁打と同じタイミングで値を上げるなど、投資家が試合をにらんでいた様子がうかがえる。また、侍ジャパンを率いた栗山英樹監督からの連想なのか、優勝が決まった後の後場寄りにはホースのクリヤマホールディングス(3355)も高く始まった。
一方、世界の球宴が終了したことで、短期資金の退潮が始まった。今回波に乗った銘柄が、つり上がった水準をどこまでキープしていけるかが今後の焦点だ。
(写真:123RF)
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