日経平均は520円高と大幅反発、一時2万7500円回復―アジア株高も支え=22日後場

 22日後場の日経平均株価は前営業日比520円94銭高の2万7466円61銭と大幅反発。一時は心理的なフシ目となる2万7500円を回復した。

 イエレン米財務長官が21日の講演で、預金の取り付け騒ぎが発生した場合には、当局が預金の全額を保護する方針を表明した。金融システム不安が後退し、欧米株式が上昇した流れを受け、買い優勢の展開となった。日経平均は伸び悩む場面もあったが、買い気は根強く、盛り返した。香港ハンセン指数などアジア株高も支えとなり、後場後半に向けて一段高となり、一時2万7520円97銭(前営業日比575円30銭高)まで上伸した。その後は上値が重くなったが、高値圏を保った。

 日経平均プラス寄与度では、ファーストリテ<9983.T>の48円強を筆頭に東エレク<8035.T>が36円強、ソフバンG<9984.T>が28円弱と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、証券商品先物、鉱業、その他金融、保険など32業種が値上がりし、空運の1業種が値下がりした。東証プライム銘柄では、全体の92.8%が上昇した。

 東証プライムの出来高は12億5179万株、売買代金は2兆9372億円。騰落銘柄数は値上がり1704銘柄、値下がり110銘柄、変わらず22銘柄。

 市場からは「欧米の金融システム不安はとりあえず落ち着き、海外株高が後押ししている。ただ、下げた分の戻しであり、先に1カ月余り続いたレンジ相場に戻ったにすぎない。ここから上を買うには、それなりの材料が必要であり、あまり楽観視はしていない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、野村<8604.T>、大和証G<8601.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株が上昇。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も高い。オリックス<8591.T>、JPX<8697.T>、クレセゾン<8253.T>などのその他金融株や、第一生命HD<8750.T>、MS&AD<8725.T>、T&DHD<8795.T>などの保険株も買われた。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も堅調。ブリヂス<5108.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株や、ダイキン<6367.T>、コマツ<6301.T>、荏原<6361.T>などの機械株も引き締まった。

 半面、空運株ではJAL<9201.T>がさえない。

 個別では、JNS<3627.T>がストップ高となり、エムアップH<3661.T>、YACHD<6298.T>などが値上がり率上位。半面、マクセル<6810.T>、新光電工<6967.T>、富士通ゼネラル<6755.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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