【深センIPO】24日は創業板で汚泥処理、原料薬生産の2社が公募開始予定

サーチナ

中国株

2023/3/24 9:19

 深セン証券取引所では3月24日、創業板で杭州国泰環保科技(301203/深セン)、山東科源製薬(301281/深セン)の2社が新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 杭州国泰環保科技は2000万株を発行予定で、公募価格は46.13元。2001年設立の民営企業で、14年に株式会社化した。汚泥処理場による汚泥処理サービスを主業務とし、汚泥処理設備の販売、水環境生態修復サービスも手掛ける。

 22年1〜6月期における売上構成は、汚泥処理サービスは83.18%、処理設備の販売は8.03%、水環境生態修復サービスが8.79%となっている。長期間に渡り故障なく汚泥処理設備を運転するなど信頼性の高さ、低コストで多くの汚泥を処理可能なこと、浙江省を中心として中国国内で規模が大きい汚泥処理プロジェクトを複数手掛けていることなどを強みとする。一方で、市場範囲が華東地域に限られていることが課題であり、全国的な影響力の拡大を目指す。

 22年12月期の売上高は3億7642万元(前期比13.86%増)、純利益は1億4870万元(同5.84%増)。23年1〜3月期の業績予測は売上高が9056万〜9879万元(前年同期比10〜20%増)、純利益は2702万〜2948万元(同10〜20%増)。

 山東科源製薬は1935万株を発行予定で、公募価格は44.18元。04年設立の民営企業で、15年に株式会社化した。化学原良薬、製剤、医薬・化学工業中間体の研究開発、生産、販売を主業務としている。特に血糖降下薬、麻酔薬、心血管薬、精神薬などを重点分野とし、原料薬ではグリクラジド、メトホルミン塩酸塩、ロピバカイン塩酸塩一水和物、一硝酸イソソルビドなどを手掛け、市場で一定の影響力を持っている。また、一部製剤は中国国内のほか、EU、米国、日本、韓国などで認証を取得している。

 22年1〜6月期の売上構成は、化学原料薬が71.42%、化学薬品製剤が7.26%、中間体が21.32%となっている。約20年に及ぶ経験や技術の蓄積により純度の高い製品を製造可能であること、減量薬と製剤の両方を開発、生産可能であること、有力な製薬会社の製剤に同社の原料薬が多く用いられていること、海外での認証を取得していることなどを強みとする。新規上場に伴う資金調達で、ハイエンド人材の確保や生産、開発能力の拡大を目指す。

 22年12月期の売上高は4億4286万元(前期比5.22%増)、純利益は9127万元(同9.32%増)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が1億3500万〜1億4500万元(前年同期比19.02〜27.83%増)、純利益は2700万〜3200万元(同1.63%減〜16.58%増)。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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