<新興国eye>前週の上海総合指数、景気回復期待や人民銀の金融緩和姿勢を受け続伸=BRICs市況

新興国

2023/3/27 9:03

 前週(20-24日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数が週間ベースで続伸。24日は3265.65(17日終値比0.46%高)だった。

 週明け20日は指数が反落した。翌21日は反発、23日まで3日続伸した。

 週前半は、スイス金融大手UBSが同業大手クレディ・スイスの買収で合意したものの、世界的な銀行危機懸念が払しょくされず、売りが優勢となった。その後は、欧米の銀行危機懸念が緩和、海外株高となったことが好感され、中国市場でも買いが優勢となった。また、政府の景気テコ入れへの期待感が高まったことも相場を押し上げた。

 週後半は、引き続き、欧米の銀行危機懸念が緩和、米株市場で銀行セクターが上昇したことが好感された。ただ、米商務省が国内半導体業界に対し、中ロとの取引を規制する法案を発表したため、上値は重くなった。その後は、中国人民銀行(中銀)の金融緩和スタンスの強化や、政府の産業支援への期待感が強まり、買いが優勢となった。

 週末24日は反落。中国動画共有サービス「ティックトック(TikTok)」の米国事業の継続問題で、同社の周受資CEO(最高経営責任者)が米下院の公聴会で証言したことを受け、米中関係の緊張が高まり、売りが優勢となった。

 今週(27-31日)の株式市場は台湾情勢をめぐる米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場、欧米の金融不安の動向も注目される。主な経済指標の発表予定は27日の2月鉱工業利益や31日の3月中国製造業PMI(購買担当者景気指数)など。

<関連銘柄>

上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

南方A50<1576.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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