<米国株情報>英CMA、マイクロソフトのアクティビジョン買収でビデオゲーム市場の競争低下はないと

株式

2023/3/27 10:12

 英国の独占禁止当局であるCMA(公正取引庁)は24日、マイクロソフトによるアクティビジョン・ブリザードの買収計画について、2回目の暫定裁定の結果を公表。計画が英国のゲーム市場に損害を与える独禁法上の懸念はないと、一転して懸念を否定した。

 CMAは2月8日、予備調査の1回目の暫定裁定の結果を公表した際、買収計画はアクティビジョンは「コール・オブ・デューティー(COD)」シリーズなどの人気作を手掛けるゲームソフト世界最大手で、各国の当局が買収に懸念を表明していた。CMAもこれまでは英国内のゲーム市場の公正競争を阻害し、ゲームソフトの価格引き上げなど消費者に損害を与えるとし、買収にはCODなど主要な資産売却が必要になる可能性を指摘。マイクロソフトとアクティビジョンに対し、救済策の提出を求めていた。

 CMAは今回公表した暫定裁定について、「買収計画の利害関係者から提示された証拠を検討した結果、英国内のゲーム市場での競争が大幅に低下することにならないと判断した」としている。CMAは、アクティビジョンがソニーグループ<6758.T>傘下で競合するソニー・インタラクティブエンタテインメントに人気タイトルを供給しなかった場合の損失が供給した場合の利益を大きく上回ると分析し、市場競争が大幅に低下することはないと結論付けている。

 ただ、CMAは「ビデオ(コンソール)ゲーム市場の懸念は暫定的に緩和されたが、クラウドゲーム市場に対する懸念は変わっていない」としている。CMAは、4月26日までに最終報告書をまとめる方針だ。

 マイクロソフトは7月までに買収を完了させなければ違約金を支払う必要がある。米当局のFTC(連邦取引委員会)も買収計画に対して反トラスト法(独禁法)違反で提訴しており、市場では7月までに問題が解決しなければ、買収計画は失敗する可能性があるとみている。

<関連銘柄>

NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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