日経平均は85円高と3日ぶり反発、一時下げ転換も盛り返す―3月期末権利取りの買いが支え=27日前場

 27日前場の日経平均株価は前週末比85円92銭高の2万7471円17銭と3営業日ぶりに反発。朝方は、週末24日の米国株高を受け、買いが先行した。ただ、米欧の金融システム不安への警戒感もあって、先物売りを交え、下げに転じる場面もあった。売り一巡後は、盛り返し、前場終盤には2万7488円85銭(前週末比103円60銭高)まで値を上げた。3月期末権利取りの買いが支えとなり、広範囲に物色された。

 日経平均プラス寄与度では、ファストリテ<9983.T>の16円強を筆頭に、KDDI<9433.T>が15円強、ネクソン<3659.T>が6円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、陸運、不動産、卸売など27業種が値上がりし、銀行、鉱業、電機など6業種が値下がりした。東証プライム銘柄では、全体の71.1%が上昇した。

 東証プライムの出来高は4億7682万株、売買代金は1兆1260億円。騰落銘柄数は値上がり1305銘柄、値下がり461銘柄、変わらず69銘柄。

 市場からは「電鉄株が結構値を上げているが、株主優待や配当狙いの買いだろう。ただ、日経平均2万7500円は居心地の良い水準であり、上にも下にもフレにくいとみられ、新年度入りの需給改善に期待したい」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JR西日本<9021.T>、JR東海<9022.T>、西武HD<9024.T>などの陸運株が上昇。三井不<8801.T>、菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も高く、伊藤忠<8001.T>、三井物<8031.T>、住友商<8053.T>などの卸売株も堅調。住友ゴム<5110.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株や、トレンド<4704.T>、東宝<9602.T>、NTT<9432.T>などの情報通信株も値を上げた。

 半面、三井住友<8316.T>、千葉銀<8331.T>、コンコルディ<7186.T>などの銀行株が軟調。INPEX<1605.T>、日鉄鉱<1515.T>などの鉱業株もさえない。東エレク<8035.T>、ソニーG<6758.T>、日電産<6594.T>などの電機株も売られた。

 個別では、岡三<8609.T>がストップ高カイ気配となり、西華産<8061.T>、ユーザーL<3984.T>などが値上がり率上位。半面、ペッパー<3053.T>、新電元<6844.T>、冨士ダイス<6167.T>などが値下がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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