【深センIPO】29日は2社が公募開始、陝西能源投資は7.5億株発行予定

サーチナ

中国株

2023/3/29 9:09

 深セン証券取引所では3月29日、メインボードへの上場を目指す陝西能源投資(001286/深セン)、南昌鉱機集団(001360/深セン)の2社が新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 陝西能源投資は7億5000万株を発行予定で、公募価格は9.6元。2003年設立で、19年に株式会社化した。火力発電、石炭の生産・販売を主業務とする国有大型エネルギー企業。陝西省および北西地域の豊富な石炭資源を強みとし、クリーンで高効率な石炭の採掘を行うとともに、火力による電力・熱エネルギーの生産、総合利用事業を手掛ける。

 目論見書発行時点で1118万キロワットの発電キャパシティを持ち、このうち918万キロワットが稼働中、200万キロワットが建設中。とくに陝西省の発電キャパシティは586万キロワットで、省内企業でトップとなっている。22年1〜6月期の売上構成は、火力発電が67.81%、石炭生産が30.05%、熱エネルギー生産が2.14%。

 22年12月期の売上高は202億8517万元(前期比31.07%増)、純利益は24億7152万元(同6.12倍)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が45億〜55億元(前年同期比11.75%減〜7.86%増)、純利益が6億8000万〜8億3000万元(同10.00%元〜9.85%増)。

 南昌鉱機集団は5100万株を発行予定で、公募価格は15.38元。03年設立の民営企業で、21年に株式会社化した。砂や石、金属鉱山用の破砕、ふるい分け設備の研究開発、設計、生産、販売、関連サービス提供を主業務としている。製品はこれまでに三峡ダム工事などの国家重点建設プロジェクトに導入されてきたほか、中国電建などの大型エンジニアリング企業、中国建材など大手建材企業、鞍鋼集団などの大手鉱業企業、仏セメントメーカー・ラファージュなどの国際企業のサプライチェーンに組み入れられてきた。

 数多くの国家規格や業界規格制定に参加するなど高い技術開発力を持つこと、中国内外の大手企業を数多く顧客に持っていること、高い品質により良好なブランドイメージを確立していること、メンテナンスなどのアフターサービスの充実といった点を強みとする一方で、生産能力が市場ニーズに対応しきれなくなっているという課題を抱える。今後中国市場シェアの拡大、さらには海外市場への進出を加速するために、上場によって調達した資金で生産能力の拡大に取り組む。

 22年12月期の売上高は8億6366万元(前年同期比19.10%増)、純利益は1億2565万元(同12.27%増)。23年1〜3月期の売上高は1億2900万〜1億5700万元(前年同期比2.31%減〜18.89%増)、純利益は1100万〜1500万元(同19.97%減〜9.13%増)。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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