日経平均258円高と大幅反発、3週間ぶり2万8000円回復―東証プライム銘柄の約7割上昇=31日後場

 31日後場の日経平均株価は前日比258円55銭高の2万8041円48銭と大幅反発。2万8000円回復は10日(終値2万8143円97銭)以来3週間ぶり。朝方は、買い優勢で始まった。金融システム不安が一段と後退し、30日の欧米株式市場で主要株価指数が軒並み上昇。円安・ドル高も支えとなり、日経平均株価は前場序盤に2万8124円62銭(前日比341円69銭高)まで上伸した。いったん伸び悩んだ後、後場入り後には前場高値に接近する場面もあったが、その後は戻り売りに再び上値が重くなった。ただ、下値は限定され、大引けにかけて2万8000円台を維持した。

 日経平均プラス寄与度では、ソフバンG<9984.T>の20円強を筆頭に、信越化<4063.T>、アドバンテスト<6857.T>が19円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、鉄鋼、卸売、精密、輸送用機器など29業種が値上がりし、海運、食料品など4業種が値下がりした。東証プライム銘柄では、全体の69.7%が上昇した。

 東証プライムの出来高は14億2527万株、売買代金は3兆7422億円。騰落銘柄数は値上がり1279銘柄、値下がり477銘柄、変わらず78銘柄。

 市場からは「欧州系投資家が半導体などグロース(成長)株に買いを入れているが、まだ本格的なものではない。金融システム不安が和らぎ、投資家心理は改善しつつあるが、買い戻しで結構値を上げた感があり、ここから上は慎重に対処するところだろう」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、JFEHD<5411.T>などの鉄鋼株が上昇。三井物産<8031.T>、三菱商<8058.T>、丸紅<8002.T>などの卸売株も高い。テルモ<4543.T>、HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>などの精密株や、トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、マツダ<7261.T>などの輸送用機器株も堅調。SUMCO<3436.T>、洋缶HD<5901.T>などの金属製品株も引き締まり、ファナック<6954.T>、ソニーG<6758.T>、キーエンス<6861.T>などの電機株も買われた。

 半面、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株が下落。ゴム製品株では、ブリヂス<5108.T>が安い。JT<2914.T>、ニチレイ<2871.T>、ハウス食G<2810.T>などの食料品株も軟調。

 個別では、都競馬<9672.T>、理計器<7734.T>、IRJHD<6035.T>などが値上がり率上位。半面、マルマエ<6264.T>、JCRファマ<4552.T>、三井松島HD<1518.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ