日経平均は52円安と9日ぶり反落、利益確定売りが重しも引けにかけ下げ渋る=19日後場

 19日後場の日経平均株価は前日比52円07銭安の2万8606円76銭と9営業日ぶりに反落。きのう日経平均が8連騰し年初来高値を更新した反動で、朝方は利益確定売りが先行した。直後に持ち直し、いったん上げに転じたが、買いは続かず、再び軟化。先物売りを交えて下げ幅を広げ、前場中盤には2万8531円54銭(前日比127円29銭安)まで値を下げた。後場は、利益確定売りが続き、安値圏に押し戻される場面もあったが、大引けにかけては押し目買いに下げ渋りの動きとなった。

 東証業種別株価指数(全33業種)では、精密、海運、パルプ・紙など20業種が値下がりし、保険、銀行など13業種が値上がりした。東証プライム銘柄の58.9%が下落した。

 東証プライムの出来高は9億4380万株、売買代金は2兆3673億円。騰落銘柄数は値上がり638銘柄、値下がり1081銘柄、変わらず116銘柄。

 市場からは「連日の上昇にストップが掛かり、順当な一服だ。もっとも、下げは限定的で、需給の強さがうかがえる。ここで買い仕掛けに動けば、上抜けコースが期待されるが、さすがに決算発表を前にして動きづらい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、オリンパス<7733.T>、テルモ<4543.T>、島津製<7701.T>などの精密株が軟調。郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も安い。大王紙<3880.T>、日本紙<3863.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ・紙株や、LIXIL<5938.T>、東京綱<5981.T>などの金属製品株も値を下げた。バンナム<7832.T>、ヤマハ<7951.T>などのその他製品株もさえず、東電力HD<9501.T>、中国電力<9504.T>、大阪ガス<9532.T>などの電気・ガス株も売られた。

 半面、東京海上<8766.T>、第一生命HD<8750.T>、T&DHD<8795.T>などの保険株が堅調。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株も買われた。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も引き締まり、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、合同鉄<5410.T>などの鉄鋼株も値を上げた。

 個別では、広済堂HD<7868.T>、アセンテック<3565.T>、新日科学<2395.T>などが値下がり率上位。半面、パンチ<6165.T>、エコナクHD<3521.T>、UMCエレ<6615.T>などが値上がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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