<新興国eye>前週の上海総合指数、中国・ウクライナ首脳の電話会談などを受け反発=BRICs市況

新興国

2023/5/1 9:11

 前週(4月24-28日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数が週間ベースで反発。28日は3323.28(21日終値比0.67%高)だった。

 週明け24日は指数が下落。26日まで6営業日続落した。27日は反発。

 週前半は、中国政府による米マイクロン製半導体の販売禁止観測をめぐる米中関係の対立激化懸念が嫌気され、売りが優勢となった。また、中国の1-3月期GDP(国内総生産)伸び率が4.5%増と、予想を上回ったが、下期にベース効果が薄れ、伸びが減速する懸念、さらにはまだら模様の景気回復懸念も売り材料となった。その後は、中国共産党の中央政治局会議で追加景気刺激策が見送られるとの観測が広がり、売りが強まった。

 週後半は、レイバーデーの祝日による休場を控え、積極的な買いが差し控えられる中、米中関係悪化懸念が引き続き嫌気され、売りが広がった。その後は中国平安保険など企業の好決算や、中国の習近平国家主席がウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、ウクライナへの中国特別代表の派遣が好感され、買いが優勢となった。

 週末28日は続伸。好決算となったメディアや金融、消費関連株が上げを主導した。また、中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)が中小・零細企業の資金調達コストを引き下げると発表したことや、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が米国は中国との貿易の断絶を模索していないとしたことも支援材料となった。

 今週(4-5日)の株式市場は台湾情勢やハイテク産業を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場も注目される。主な経済指標の発表予定は4日の4月CAIXIN(財新)中国製造業PMI、5日の4月CAIXIN中国サービス業PMIなど。1ー3日は「レイバーデー」の祝日で休場となる。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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