日経平均208円安と5日ぶり大幅反落、安値圏で停滞―ファストリテのマイナス寄与度100円超=8日後場

 8日後場の日経平均株価は前営業日比208円07銭安の2万8949円88銭と5営業日ぶりに大幅反落。大型連休中に外国為替市場で円高・ドル安が進行したことを受け、朝方は売り優勢で始まった。連休前に年初来高値を更新していたことで利益確定売りが出やすく、日経平均は軟化し、後場序盤には2万8931円81銭(前営業日比226円14銭安)まで下落した。その後の戻りは限定され、大引けにかけて安値圏で停滞した。なかで、国内ユニクロ事業の4月既存店売上高の伸びが鈍化したファストリテ<9983.T>が値を下げ、日経平均マイナス寄与度で101円強となり、指数の重しとなった面もある。

 東証業種別株価指数(全33業種)では、空運、パルプ・紙、海運など19業種が値上がりし、鉱業、銀行、化学など14業種が値下がりした。東証プライム銘柄の61.4%が上昇したが、主力大型株中心にさえず、TOPIX(東証株価指数)の続落(前営業日比4.32ポイント安の2071.21ポイント)につながった。

 東証プライムの出来高は11億8956万株、売買代金は2兆9924億円。騰落銘柄数は値上がり1126銘柄、値下がり637銘柄、変わらず71銘柄。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が軟調。三菱UFJ<8306.T>、りそなHD<8308.T>、コンコルディ<7186.T>などの銀行株も売られた。資生堂<4911.T>、JSR<4185.T>、日産化<4021.T>などの化学株や、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も安い。T&DHD<8795.T>、第一生命HD<8750.T>、東京海上<8766.T>などの保険株や、第一三共<4568.T>、協和キリン<4151.T>、小野薬<4528.T>などの医薬品株も値を下げた。

 半面、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が堅調。大王紙<3880.T>、日本紙<3863.T>、王子HD<3861.T>などのパルプ・紙株も高い。川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株や、日本製鉄<5401.T>、JFEHD<5411.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株も値を上げた。鹿島<1812.T>、大成建設<1801.T>、大林組<1802.T>などの建設株も買われた。

 個別では、アルインコ<5933.T>、ADWAYS<2489.T>、千葉興銀<8337.T>などが値下がり率上位。半面、東鉄鋼<5445.T>がストップ高となり、JVCKW<6632.T>、ひらまつ<2764.T>などが値上がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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