日経平均は261円高と大幅続伸、1年半ぶり高値水準―好業績株中心に堅調、半導体株高も支え=12日後場

 12日後場の日経平均株価は前日比261円58銭高の2万9388円30銭と大幅続伸。9日の年初来高値(終値2万9242円82銭)を更新し、21年11月25日(同2万9499円28銭)以来約1年半ぶりの高値水準となる。

 朝方は、決算に絡んだ好業績銘柄を中心に買いが先行した。半導体関連株の上昇も支えとなり、日経平均は上げ幅を拡大し、大引け近くには2万9426円06銭(前日比299円34銭高)まで上伸した。東証が11日に発表した5月第1週(1-2日)の投資部門別売買動向で海外投資家の買い越しが続き、好需給要因として意識された面もある。なお、この日算出の日経平均先物ミニ・オプション5月限SQ(特別清算指数)値は2万9235円08銭。

 日経平均プラス寄与度では、東エレク<8035.T>の51円強を筆頭にファストリテ<9983.T>が50円強、アドバンテス<6857.T>が26円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、水産・農林、精密、ゴム製品、輸送用機器など20業種が値上がりし、石油石炭製品、パルプ・紙、鉱業など13業種が値下がりした。

 東証プライムの出来高は16億6497万株、売買代金は3兆9587億円。騰落銘柄数は値上がり1031銘柄、値下がり737銘柄、変わらず66銘柄。

 市場からは「欧米経由でバスケット買いが入り、買い越し傾向にある。日経平均2万9000円定着で、改めて海外投資家の日本株買い意欲の根強さが感じられ、この勢いなら3万円乗せの日もそう遠くはないのではないか」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ニッスイ<1332.T>、極洋<1301.T>などの水産・農林株が上昇。HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も高い。TOYO<5105.T>、ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株や、日産自<7201.T>、ホンダ<7267.T>、トヨタ<7203.T>などの輸送用機器株も買われた。東電力HD<9501.T>、中部電力<9502.T>、関西電力<9503.T>などの電気・ガス株や、任天堂<7974.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株も堅調。住友不<8830.T>、三井不<8801.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株や、サッポロHD<2501.T>、サントリBF<2587.T>、森永菓<2201.T>などの食料品株も値を上げた。

 半面、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株が下落。大王紙<3880.T>、王子HD<3861.T>などのパルプ・紙株も値を下げ、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も安い。オリックス<8591.T>、芙蓉リース<8424.T>、アイフル<8515.T>などのその他金融株も売られた。

 個別では、TOB(株式公開買い付け)対象のアルテリア<4423.T>(監理)や、ネツレン<5976.T>がストップ高となり、ニーズウェル<3992.T>などが値上がり率上位。半面、JCRファマ<4552.T>、ドリームI<4310.T>、マツオカ<3611.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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