【深センIPO】ディスプレイ用フィルム製造の江蘇翔騰新材料が22日に公募開始、1717万株発行予定
深セン証券取引所のメインボードへの上場を目指す、江蘇翔騰新材料(001373/深セン)が5月22日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1717万株を発行予定で、公募価格は28.93元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
同社は2012年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。ディスプレイ用偏光フィルム、光学フィルムおよび導電・緩衝・絶縁など各種機能を持つ接着材料の研究開発、製造、販売を主業務とする。製品は液晶テレビ、ディスプレイ、ノートパソコン、タブレット型パソコン、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、車載ディスプレイ、電光掲示板などに用いる。SDP、中電熊猫、明基友達、HKC、京東方などの大手メーカーと提携関係を築いており、LG、小米、シャープ、デル、HP、マイクロソフト、ASUS、スカイワース、サムスン、ファーウェイ、BenQなどの最終製品に利用されている。
22年12月期の偏光フィルム生産能力は2949万枚で生産量は2005万枚、光学フィルムの生産能力は1億1840万枚で生産量は1億1012万枚、機能性接着材料の生産能力は3億5380万枚、生産量は3億6423万枚。22年12月期の売上構成は、偏光フィルムが38.60%、光学フィルムが36.55%、機能性接着材料が20.74%となっている。自社生産販売が9割以上を占め、わずかながら他社製品の販売や受託加工も行っている。
生産技術や品質管理力の高さ、液晶ディスプレイモジュールにおける主要部品を幅広く提供できること、カスタマーサービス能力に優れ大手メーカーを多く顧客に持つこと、安定した材料調達体制を整えており大規模な生産が可能であることなどを強みとする一方、さらなる経営規模拡大に向けた研究開発、品質検査、管理人材の不足が課題となっている。
22年12月期の売上高は8億385万元(前期比37.83%減)、純利益は7431万元(同19.47%減)。23年1〜3月期の売上高は1億4537万元(前年同期比50.11%減)、純利益は1210万元(同42.48%減)。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)
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