明日の日本株の読み筋=調整含みの展開か、利益確定売り継続への警戒感残る

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株式

2023/5/31 16:42

 あす6月1日の東京株式市場は、調整含みの展開か。5月31日の日経平均株価は5営業日ぶりに大幅反落し、3万887円(前日比440円安)で引けた。きのう同指数が4営業日続伸し、連日でバブル経済崩壊後の高値を更新した反動から、利益確定売りが優勢となった。午前に発表された中国5月製造業・非製造業PMI(購買担当者景気指数)がともに市場予想を下回ったことで、一段安となり、下げ幅は一時540円を超えた。

 最近では、マイナス圏入りしても海外投資家の買い観測から持ち直すケースが散見され、彼らの強腰が注目されていたが、さすがに一本調子の上げが続いてきただけに、利益確定売り継続への警戒感が残る。一部では、「海外勢がいったん売りに回れば、昨年のボックス相場の上限に相当する2万9000円台前半まで押し戻される可能性もある」(国内投信)との声も聞かれた。

 一方、中国指標の悪化を受け、同国経済の先行きが懸念されるほか、国内ではきょうの取引開始前に発表された4月鉱工業生産指数・速報値が前月比0.4%低下し、市場予想(1.4%上昇)に反して後退したことで生産活動の停滞が指摘される。景気減速不安がくすぶるなか、米国では5月31日に4月JOLTS求人件数、6月1日に5月ADP雇用統計、5月ISM製造業景況指数、週末2日には5月雇用統計と注目指標の発表が相次ぐだけに、見極めたいとの空気も広がりそうだ。

提供:ウエルスアドバイザー社

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