<相場の読み筋>6月5日

2023/6/5 7:45

 前週末2日の米国株式は、続伸した。NYダウが前日比701.19ドル高の3万3762.76ドル、ナスダック総合指数が同139.784ポイント高の1万3240.766ポイントで取引を終了。出来高概算は、NY市場が9億8848万株、ナスダック市場が42億506万株だった。米国の債務上限問題を巡り、1日に上院で債務上限の停止法案が可決。下院に続き法案が通過し、米国債のデフォルト(債務不履行)が回避された。また、朝方発表された5月米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比33万9000人増と市場予想の同19万5000人増を上回り、景気後退への懸念が和らいだ。景気敏感株を中心に物色され、NYダウは今年最大の上げ幅を記録した。同指数採用銘柄では、ベライゾンを除く29銘柄が上昇し、スリーエム(3M)やキャタピラー、ダウ(旧ダウ・デュポン)が値上がり率の上位に入っている。

 5日の東京株式は、続伸後に上値を試す展開となりそう。日経平均株価は、前週末の強い地合いや、現地2日の欧米株式が上昇したこともあり、買い先行スタートが想定され、心理的なフシ目の3万2000円が意識されそうだ。為替相場は、ドル・円が1ドル=140円前後(前週末2日は138円99銭-139円02銭)、ユーロ・円が1ユーロ=149円台の後半(同149円58-62銭)と円安に振れていることも支援材料とみられる。一方、現地4日にオーストリアで開催されたOPEC(石油輸出国機構)と、ロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」の閣僚級会合では、協調減産を24年末まで延長することを決定。原油価格の動向が意識されることも想定される。

 前週末2日のADR(米国預託証券)は円換算値で、日本製鉄<5401.T>、コマツ<6301.T>、クボタ<6326.T>などが、同2日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、同2日の大阪取引所清算値比415円高の3万1965円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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