日経平均は693円高と3連騰し高値引け、全面高商状に33年ぶり3万2000円回復=5日後場

 5日後場の日経平均株価は前週末比693円21銭高の3万2217円43銭と大幅に3営業日続伸し、高値で引けた。終値での3万2000円回復は90年7月20日以来、約33年ぶり。買い優勢に全面高商状となった。米国債の債務不履行(デフォルト)回避や米5月雇用統計結果を背景に前週末の米国株式が大幅に上昇。円安・ドル高も支えとなり、日経平均は大引けにかけて上げ幅拡大の流れとなった。海外投資家の継続買いが観測されるとともに、今週末9日に算出される株価指数先物・オプション6月限のSQ(特別清算指数)に絡んだ思惑的な買いも指摘された。

 日経平均プラス寄与度では、ファストリテ<9983.T>の129円強を筆頭にアドバンテスト<6857.T>が40円強、ファナック<6954.T>が37円弱と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、機械、海運、繊維製品、鉱業など32業種が値上がりし、電気・ガスの1業種が値下がりした。東証プライム銘柄の88.6%が上昇した。

 東証プライムの出来高は14億7600万株、売買代金は3兆8712億円。騰落銘柄数は値上がり1625銘柄、値下がり164銘柄、変わらず45銘柄。

 市場からは「海外投資家の買いはもとより、カラ売りの買い戻しや、コール・オプション(買う権利)売り手による225先物のヘッジ買いなど好需給が相場を後押ししている。先高観は強いとはいえ、やはり高値警戒感は消えていない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ダイキン<6367.T>、コマツ<6301.T>、日立建機<6305.T>などの機械株が上昇。商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も高い。東レ<3402.T>、ユニチカ<3103.T>、ゴールドウイン<8111.T>などの繊維製品株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も引き締まった。日本製鉄<5401.T>、JFEHD<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株も値を上げた。TDK<6762.T>、パナソニック<6752.T>、安川電機<6506.T>、日立<6501.T>などの電機株や、日産自<7201.T>、ホンダ<7267.T>、マツダ<7261.T>、三菱自<7211.T>などの輸送用機器株も買われた。

 半面、東電力HD<9501.T>、北陸電力<9505.T>、四国電力<9507.T>などの電気・ガス株が軟調。

 個別では、ユーザーL<3984.T>、ブラス<2424.T>、ブレインパッド<3655.T>などが値上がり率上位。半面、アインHD<9627.T>、ピックルスH<2935.T>、リニカル<2183.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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