日経平均は133円高と4日続伸、利益確定売り先行も上げ転換―バブル後の高値更新続く=6日前場

 6日前場の日経平均株価は前日比133円15銭高の3万2350円58銭と4営業日続伸。バブル経済崩壊後の高値更新が続き、連日で33年ぶりの高値を付けた。朝方は、利益確定売りが先行した。日経平均が前日に3連騰して今年最大の上げ幅を記録した反動や、5日の米国株安が重しとなり、寄り付き後まもなく3万1933円87銭(前日比283円56銭安)まで下落した。一巡後は先物買いを交え、いったん上げに転じた。その後、マイナス圏に押し戻される場面もあったが、再び切り返し、前引け近くには3万2355円15銭(前日比137円72銭高)まで値を上げた。海外投資家の買い意欲は根強く、主力株中心に引き締まり、指数を支えた。

 日経平均プラス寄与度では、ファストリテ<9983.T>の47円強を筆頭に東エレク<8035.T>が14円強、ダイキン<6367.T>が13円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、鉱業、卸売、鉄鋼、建設など23業種が値上がりし、銀行、海運、ガラス土石など10業種が値下がりした。

 東証プライムの出来高は6億3281万株、売買代金は1兆7340億円。騰落銘柄数は値上がり745銘柄、値下がり1016銘柄、変わらず73銘柄。

 市場からは「海外勢の買いは根強く、個人の日計り商いや、週末のメジャーSQ(特別清算指数)算出をにらんだ思惑的な買いから、日経平均はプラス圏に切り返してきた。基本的にSQに絡んだ特殊な需給要因から今週は戻りを試す可能性があるが、それを通過すれば反動安が警戒される」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、K&Oエナジ<1663.T>などの鉱業株が堅調。三菱商<8058.T>、三井物産<8031.T>、住友商<8053.T>などの卸売株や、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、中山鋼<5408.T>などの鉄鋼株も高い。鹿島<1812.T>、大成建設<1801.T>、清水建設<1803.T>などの建設株も値を上げ、MS&AD<8725.T>、東京海上<8766.T>、SOMPOH<8630.T>などの保険株も買われた。ニッスイ<1332.T>、ホクト<1379.T>などの水産・農林株も引き締まった。

 半面、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株が軟調。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も安い。板硝子<5202.T>、東海カーボン<5301.T>、TOTO<5332.T>などのガラス土石株や、LIXIL<5938.T>、ニッパツ<5991.T>などの金属製品株も値を下げた。

 個別では、JNS<3627.T>がストップ高となり、ファーマF<2929.T>、立花エレ<8159.T>などが値上がり率上位。半面、フジコーポ<7605.T>、TIS<3626.T>、ハードオフ<2674.T>などが値下がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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