【為替本日の注目点】ドル円159円に迫る

為替

サーチナ

2024/6/21 10:48

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

 ドル円はここ最近壁になりつつあった158円台前半を抜け、158円95銭まで上昇。ミネアポリス連銀総裁の発言、スイス中銀の追加利下げでスイスフランが売られ、さらには米財務省が日本を為替監視リストに追加したことなどが要因。ユーロドルではドル高が進まず、1.07台前半で推移。株式市場ではダウが300ドル程上昇したが、他の指数は利益確定の売りに押され下げる。債券は反落し、長期金利は4.25%台に上昇。金は続伸。原油も3営業日続伸。

新規失業保険申請件数 → 23.8万件

経常収支(1-3月) → -237.6b

5月住宅着工件数 → 127.7万件

5月建設許可件数 → 138.6万件

6月フィラデルフィア連銀景況指数 → 1.3

マーケット情報

ドル/円 158.25 ~ 158.95

ユーロ/ドル 1.0702 ~ 1.0730

ユーロ/円 169.49 ~ 170.32

NYダウ +299.90 → 39,134.76ドル

GOLD +22.10 → 2,369.00ドル

WTI +0.60 → 82.17ドル

米10年国債 +0.037 → 4.259%

本日の注目イベント

日 5月消費者物価指数

独 独6月製造業PMI(速報値)

独 独6月サービス業PMI(速報値)

欧 ユーロ圏6月製造業PMI(速報値)

欧 ユーロ圏6月サービス業PMI(速報値)

欧 ユーロ圏6月総合PMI(速報値)

英 英5月小売売上高

英 英6月製造業PMI(速報値)

英 英6月サービス業PMI(速報値)

米 6月S&Pグローバル製造業PMI(速報値)

米 6月S&Pグローバルサービス業PMI(速報値)

米 6月S&PグローバルコンポジットPMI(速報値)

米 5月景気先行指標総合指数

米 5月中古住宅販売件数

加 カナダ4月小売売上高

 ドル円はついに158円台の前半を抜け、158円95銭までドルが買われました。幾つか理由がありますが、最も大きな理由は米財務省が日本を為替「監視リスト」に追加したことでしょう。米財務省は半期に一度議会に「為替報告書」を提出していますが今回、日本を中国や、ドイツ、台湾などと並び、「監視リスト」に加えました。同財務省は、「財務省としては、自由に取引される大規模な為替市場で介入は適切な事前協議を伴う形で極めて例外的な状況に限定されるべきだ」と指摘し、「日本は為替運営の点で透明性がある」と発表しています。最後の「透明性」の部分は理解に苦しみますが、前半の部分ではこれまでイエレン財務長官が繰り返し述べてきたことと整合しており、米財務省としては事前の協議がなかったことが不満で、これを批判しているとも受け止められます。さらに、昨日はスイス中銀が3月に次いで25bpの追加利下げを決めました。これは、インフレが収まったということに力点を置いたものではなく、スイスフラン高を阻止する目的が強かったものと思われます。欧州では欧州議会選挙でフランスを始め極右政党への支持が広がり、政治的不安からユーロを売ってスイスフランを買う動きが活発になっています。スイスフラン高を抑える目的もあり政策金利を引き下げたことで、ドルスイスではドル高スイス安に振れ、これがドル円にも波及した側面もあったかと思います。

 タカ派の代表格であるミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は講演で、米金融当局はインフレ率を目標の2%へと引き下げるとしつつも、「それには1、2年かかる可能性が高い」と発言しています。これもドル高要因ですが、一方でシカゴ連銀のグールズビー総裁は、「今回のインフレの数字は非常に心強いもので、こうした数字がさらに得られるなら、利下げは可能だというのが私の見解だ」と述べています。市場はドル高材料には素早く反応し、ドル安材料への反応は限定的だということです。この日は住宅関連指標が下振れし、5月の住宅着工件数と同許可件数が4年ぶりの低水準で、これも利下げを後押ししますが、反応薄でした。

 ドル円は、いよいよ160円が視野に入ってきたと思われます。これまで何度か、CPIなどの下振れでドル反転の兆しも見えて来た可能性にもコメントで触れて来ましたが、市場のセンチメントは全く変わっていません。たびたび指摘しているように、日足チャートでは「サポートライン」が極めて理想的に機能しているのが確認できます。もちろん、ここからは介入のリスクが一段と高まり、上記米財務省の「監視リスト」入りがあったとしても、政府・日銀としては、介入はこれまで以上に実施しにくくなったのは事実ですが、全く出来ないわけではありません。一方で160円台前半という、前回介入した水準を超えると、一気に円安が加速するリスクもあります。従ってこの先160円台があった場合、介入が行われるのかどうかが「最大の焦点」になるかと思います。

 本日のドル円は158円20銭~159円50銭程度を予想します。

(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)

・今日のアナリストレポート

https://info.kabushiki.jp/rd/gaitameonline_academy01.htm

・主要経済指標の一覧表 ‐ 今月の主要経済指標の予想数値、結果の一覧

https://info.kabushiki.jp/rd/gaitameonline_calender.htm

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