日経平均は397円安と大幅反落、3カ月ぶり安値水準、売り一巡後は下げ渋る=28日後場

 28日後場の日経平均株価は前日比397円89銭安の2万6173円98銭と大幅反落。7月6日(終値2万6107円65銭)以来約3カ月ぶりの安値水準となった。朝方は、27日の米国株式市場でNYダウが連日で年初来安値を更新した流れを受け、売りが先行した。先物主導で下げ幅を拡大し、前場終盤には2万5938円36銭(前日比633円51銭安)まで下落した。米アップルの新型iPhoneの増産計画断念報道や、アジア株安なども重しとなった。ただ、きょうは9月末決算銘柄の配当金・株主優待の権利付き最終日でもあり、売り一巡後は権利取りの動きもあって引けにかけて下げ渋りの流れとなった。

 東証プライムの出来高は15億5474万株、売買代金は3兆7248億円。騰落銘柄数は値上がり760銘柄、値下がり1011銘柄、変わらず66銘柄。

 市場からは「朝方は、米系ロングオンリー(買いポジションのみで運用する投資手法)の注文がパラパラと入っていたが、アップルのニュースをきっかけに短期筋の先物売りが広がった。米金利上昇、景気後退への警戒感は根強く、センチメントは悪い」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株が下落。住友不<8830.T>、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>などの不動産株や、日本製鉄<5401.T>、JFEHD<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株も軟調。ファーストリテ<9983.T>、Jフロント<3086.T>、三越伊勢丹<3099.T>、H2Oリテイ<8242.T>などの小売株も安く、第一生命HD<8750.T>、T&DHD<8795.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株も売られた。住友鉱<5713.T>、大阪チタ<5726.T>、邦チタ<5727.T>などの非鉄金属株も値を下げた。

 半面、日本紙<3863.T>、大王紙<3880.T>などのパルプ紙株が堅調。医薬品株では、エーザイ<4523.T>がストップ高となり、小野薬<4528.T>、中外薬<4519.T>なども高い。島津製<7701.T>、HOYA<7741.T>などの精密株も買われた。

 個別では、gumi<3903.T>、CRE<3458.T>、PRTIME<3922.T>、ヒマラヤ<7514.T>などの下げが目立った。半面、シスメックス<6869.T>、トピー工業<7231.T>、MSJP<6539.T>、レック<7874.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ