日経平均は93円高と3日続伸、2万7000円回復、欧米株高で買い先行も一巡後は伸び悩む=5日前場

 5日前場の日経平均株価は前日比93円76銭高の2万7085円97銭と3日続伸。取引時間中での2万7000円回復は9月22日(高値2万7197円07銭)以来約2週間ぶり。朝方は、買いが先行した。欧米主要中央銀行が利上げペースを緩めるとの期待感から4日の欧米株式が上昇した流れを受け、前場早々に2万7216円80銭(前日比224円59銭高)まで上昇した。一巡後は戻り売りや利益確定売りに伸び悩み商状となった。時間外取引で米株価指数先物が値を下げ、重しとして意識された面もある。

 東証プライムの出来高は6億1084万株、売買代金は1兆4439億円。騰落銘柄数は値上がり1057銘柄、値下がり692銘柄、変わらず87銘柄。

 市場からは「上昇ピッチが速すぎる。オーストラリア中銀が利上げ幅を予想に反して小幅にとどめたことで、世界的に利上げ幅が縮小するとの期待感があるが、勝手にマーケットが思い込んでいるだけだ。とりあえず週末の米9月雇用統計、来週の米CPI(消費者物価指数)にらみの展開に変わりはない」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>、島津製<7701.T>などの精密株が堅調。SOMPOH<8630.T>、東京海上<8766.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株も高く、東レ<3402.T>、ワコールHD<3591.T>などの繊維製品株も引き締まった。住友電工<5802.T>、三菱マテリアル<5711.T>、大阪チタ<5726.T>などの非鉄金属株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も値を上げた。ダイキン<6367.T>、日精工<6471.T>、ダイフク<6383.T>などの機械株も買われた。

 半面、キッコマン<2801.T>、東洋水産<2875.T>、コカコーラ<2579.T>などの食料品株が軟調。京王<9008.T>、西武HD<9024.T>、小田急<9007.T>などの陸運株も安く、第一三共<4568.T>、武田薬<4502.T>などの医薬品株もさえない。

 個別では、アークランズ<9842.T>、ジャムコ<7408.T>、レシップHD<7213.T>、マーケットエンター<3135.T>などの上げが目立つ。半面、エスプール<2471.T>、トレファク<3093.T>、エムアップ<3661.T>、PALTAC<8283.T>などの下げが目立つ。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、24業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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