日経平均は128円高と3日続伸、2週間ぶり2万7000円回復、上げ幅縮小後の戻り限定=5日後場

 5日後場の日経平均株価は前日比128円32銭高の2万7120円53銭と3日続伸。2万7000円回復は9月22日(終値2万7153円83銭)以来約2週間ぶり。朝方は、買いが先行した。欧米主要中央銀行が利上げペースを緩めるとの期待感から4日の欧米株式が上昇した流れを受け、前場早々に2万7216円80銭(前日比224円59銭高)まで上昇する場面があった。一巡後は戻り売りや利益確定売りにいったん上げ幅を縮小した。時間外取引での米株価指数先物安も重しとなり、一時2万7030円55銭(同38円34銭高)まで押し戻された。一巡後は持ち直したが、戻りは限定された。

 東証プライムの出来高は11億8570万株、売買代金は2兆8269億円。騰落銘柄数は値上がり898銘柄、値下がり849銘柄、変わらず89銘柄。

 市場からは「ショートカバー(買い戻し)中心だが、当社の外国人フローを見ると、いくぶん売り越しで、(買いポジションのみで運用する)ロングオンリー・ファンドのポジション外しが散見される。リスクオン継続との読みもあるが、そう簡単に事が運ぶとも思えず、投資家の見方は二極化しつつあるようだ」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>、島津製<7701.T>などの精密株が堅調。東レ<3402.T>、デサント<8114.T>などの繊維製品株や、住友電工<5802.T>、大阪チタ<5726.T>、邦チタ<5727.T>などの非鉄金属株も高い。SOMPOH<8630.T>、東京海上<8766.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株や、ダイキン<6367.T>、日精工<6471.T>、ダイフク<6383.T>などの機械株も値を上げた。信越化<4063.T>、JSR<4185.T>、富士フイルム<4901.T>などの化学株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も引き締まった。

 半面、大成建<1801.T>、長谷工<1808.T>などの建設株が軟調。王子HD<3861.T>、北越コーポ<3865.T>などのパルプ紙株もさえず、キッコーマン<2801.T>、東洋水産<2875.T>、日清食HD<2897.T>などの食料品株も安い。

 個別では、アークランズ<9842.T>、F&LC<3563.T>、ネットプロテ<7383.T>、ジャムコ<7408.T>などの上げが目立った。半面、エスプール<2471.T>、トレファク<3093.T>、イオンファン<4343.T>、PALTAC<8283.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、20業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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