来週の東京外国為替市場見通し=介入意識も、米経済指標の結果次第では一段高も

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2022/10/7 17:42

予想レンジ:1ドル=143円55銭-147円70銭

 3-7日のドル・円は、もみ合い。週初3日は、弱い米9月ISM(サプライマネジメント協会)製造業景況指数の結果を受け、米10年債利回りが低下、ドル売り優勢。4日はRBA(豪準備銀行)が、市場の0.50ポイントの利上げ予想に対し、0.25ポイントの利上げにとどめたことで、FRB(米連邦準備制度理事会)に対する姿勢の転換への期待が高まり、ドル売りに傾いた。5日は強い米経済指標の発表を受け、ドル買いが優勢。6日は米連銀総裁の相次ぐタカ派発言、前日のOPEC(石油輸出国機構)プラスの減産決定によるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物価格の上昇を受けた米10年債利回りの上昇により、ドル買い継続。7日は、米9月雇用統計の発表を控え、様子見姿勢が強まった。

 米9月雇用統計について市場予想は、非農業部門雇用者数が前月比26万人増、失業率が3.7%だが、大幅な悪化が確認できない限り、米大幅利上げ観測の後退にはつながりにくいと見られる。12日に公表されるFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録(9月20-21日分)ではタカ派的な内容が予想される。

 注目は13日に発表される、米9月CPI(消費者物価指数)となる。これまで急ピッチで進められてきた米大幅利上げの効果を見極めたい。インフレが鈍化していないようであれば、大幅利上げ観測が一段と強まり、ドル・円の押し上げ要因となる。その他、米9月小売売上高、米9月輸出入物価、米10月ミシガン大学消費者信頼感指数などの結果にも注意したい。

 ドル・円は、日本当局の介入を警戒し、145円台では上値が重くなるものの、米経済指標の結果次第では一段高となる可能性があり、その場合は1998年8月の高値147円70銭近辺が意識される。下値メドは25日移動平均線が控える143円55銭近辺。

提供:モーニングスター社

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