<特集>続・下期に突入、期待の銘柄は?(3)=富士PS―需給思惑くすぶり業績良好に割り負け感も

株式

2022/10/7 17:46

 富士ピー・エス(富士PS)<1848.T>は逆張り候補になる。株価は3月24日に年初来高値530円を付けた後、7月15日には年初来安値446円に沈んだ。その後の戻りは鈍く、足元では安値接近となり、調整が尾を引いている。ただし、需給思惑がくすぶっている。9月30日申し込み現在の信用取引残高は買い残3万4200株に対し、売り残6万700株と売り長状態。日証金ベースでは株不足が続き、6日時点で逆日歩5銭が点灯中だ。ちなみに、9月30日報告分の株券等貸借週末残高によると、カラ売りポジションにつながる貸付残高は有担保分で22万株弱となっている。

 むろん、足元の業績動向は良好。23年3月期の連結業績は、売上高が318億8500万円(前期比16.8%増)、営業利益が12億5500万円(同19.7%増)と2ケタの増収・営業増益を見込む。大型手持ち工事の順調な進ちょくにより、収益拡大を狙う。一部では、次期24年3月期についても2ケタ増益が観測されており、再評価される素地は備わっている。PER9倍台、PBR0.8倍台と割り負け感も強く、きっかけ一つで人気付く可能性がある。

<特集>続・下期に突入、期待の銘柄は?(2)=サンリオ―国内外からの顧客増を見込む

 サンリオ<8136.T>をマークしたい。10月11日から海外入国者の制限が撤廃されることや、足元で為替相場が円安に振れていることなどもあり、外国人観光客による経済への刺激効果が期待されている。同社も世界的に知名度が高い「キティちゃん」を擁するだけに、東京都の「ピューロランド」や大分県の「ハーモニーランド」も海外観光客が向かうことが見込まれる。国内の行動制限が解除された後、テーマパーク事業は売上高が大幅に伸長。国内顧客も増加傾向にあるなか、海外観光客の増加で、さらなる業績の上積みが期待される。今冬、東日本地域で平年よりも気温が低い状況となった場合、「ピューロランド」は屋内型のテーマパークだけに、寒さを避けながらもレジャーを楽しみたいとする人を引き付けることも想定される。

 株価は、10月5日に年初来高値となる3910円を付ける場面がみられるなど、高値圏にある。足元では、利益確定売りに押され、やや上値の重い展開にあるが、25日移動平均線が下値を支える格好で、チャート面からも堅調な値動きが期待される。

提供:モーニングスター社

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