サイジニア「ZETAとの経営統合で成長加速へ」=山崎徳之社長に聞く
2022/11/28 9:13
サイジニア<6031.T>は同社および子会社のデクワスがインターネット広告サービス、2021年7月に経営統合したZETAがCX(顧客体験)サービスを手掛ける。レコメンドサービス、アドサービスで集客し、その後のコンバージョン(潜在顧客から見込み顧客への転換)につなげる体制を構築しており、それが今後の成長を加速していくことになりそうだ。同社の現状と今後について、ZETAの創業者でもある山崎徳之社長に聞いた。
――23年6月期の第1四半期(7-9月)連結決算は売上高4億9100万円(前年同期比26.9%増)、営業損益6100万円の赤字(前年同期実績600万円の赤字)でした。
「21年7月の経営統合で前期はZETAの業績への寄与は21年10月-22年6月の9カ月分だけでした。ZETAにとって第1四半期(7-9月)は先行費用期であるため、例年損失を計上する傾向があります。そのため、見掛け上は前年同期と比べての損失幅が大きくなっていますが、前年同期のZETAの業績を加算して比較すると損失幅は逆に縮小しています。また、売上高をみると、競争激化でネット広告サービスはやや苦戦していますが、CX改善サービスは急成長しています」
――御社のCX改善サービスについて教えてください。
「『ZETA CX』シリーズには、サイト内検索・EC商品検索エンジン『ZETA SEARCH』、レビュー・口コミ・Q&Aエンジン『ZETA VOICE』、ハッシュタグ活用エンジン『ZETA HASHTAG』など、売上を増加に導く各種マーケティングソリューションがあります。これらの利用により、消費者に商品の本質的価値を伝え、それが購買など消費者のアクションにつながります。『ZETA CX』シリーズはおおむねストック型で、ライセンス増加に伴い収益が積み上がっていくビジネスモデルです」
――経営統合の効果はいかがですか。
「顧客の集客を目的とするインターネット広告のビジネスモデルは主にフロー型です。広告市場は景気動向に左右される傾向がありますが、CX改善サービスはストック型のため導入後は着実な収益がある点が強みです。経営統合でストック収益の構成比が高まり、営業利益率が改善しており、今期の営業利益率は13.2%という予想を据え置いています。また、前期も1年間フルに経営統合の効果があったとした場合は10%以上だったと試算しています。もともとサイジニアの収益が改善傾向にあった中で、ZETAとの経営統合が効果を上げ、今後、さらなる利益率向上が見込めるでしょう」
――通期業績予想は連結の売上高28億円(前期比7.9%増)、営業利益3億7000万円(同1.9%増)を据え置きました。
「第1四半期は赤字でも、第2四半期(10-12月)からは着実に利益面が拡大していく見通しです。また、前期は経営統合に伴うのれん減損の影響で最終損益は赤字でした。しかし、今期は特別損失がなくなる上、収益体質の改善が進むことから、最終損益は14年の上場以来の最高益となる、2億5000万円の黒字(前期実績11億4600万円の赤字)予想を据え置いています」
――来期以降のビジョンをお話しください。
「『ZETA CX』シリーズは着実に伸びていく見通しです。ストック型ビジネスのため、売上増に伴い、利益率の改善も進むでしょう。さらに、サイジニア、デクワス、ZETAの各サービスが有機的に結び付くことで、シナジー(相乗)効果が大きくなり、より一層の業容拡大が見込めます。一方、新規サービスの開発にも積極的に取り組み、『ZETA CX』シリーズのサービスだけでなく、7月にはデクワスが検索連動型広告ソリューション「デクワス.LISTING」も投入しました。今後も新規サービスの開発・投入で、中・長期的な成長に臨みます。さらに、従来の『BtoBtoC』のサービスにとどまらず、いずれは新規領域である『BtoC』のサービスを始める考えもあります」
提供:モーニングスター社
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