太洋工業が急騰、近畿大学との共同研究で「機能性セラミックス薄膜複合フレキシブル基板」を開発

株式

2022/12/2 11:01

 太洋工業<6663.T>が急騰し、一時78円高の441円を付けている。。1日引け後、主力事業である電子基板事業において、近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)医用工学科教授・西川博昭氏の研究グループとの共同研究により、「機能性セラミックス薄膜複合フレキシブル基板」を開発したと発表し、買い人気を集めた。

 同社はこれまでも、小型かつ高機能な電子機器向けに欠かせない基板加工技術を開発しており、西川教授が保有するナノメートルレベルの厚さで機能性単結晶セラミックス極薄膜を作製する技術と、その薄膜を変質させずにフィルムに転写する独自技術により、硬くて脆いセラミックスを高い機能性を維持したままで屈曲させることが可能となる。

 具体的な使用用途としては、全体がフレキシブル化されたシート状の超音波素子を想定しており、人体をはじめ交通・水道など各種インフラの形状に沿った非侵襲の超音波画像診断装置の応用や、指紋・静脈認証等の各種デバイスの入力用センサとしての応用、柔軟な性状を生かしたIoT(モノのインターネット)デバイス向け発電素子としての応用等を見据えて社会実装を目指す。今後、23年度中のサンプル出荷を目指し、詳細なスペック調査や最適化等、さらに開発を進める予定。

 午前11時時点の株価は、前日比43円高の406円。

提供:モーニングスター社

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