【上海IPO】29日は江西省塩業集団と柏誠系統科技が公募開始、それぞれ1億株超発行予定

サーチナ

中国株

2023/3/28 9:31

 上海証券取引所では、メインボードへの上場を目指す江西省塩業集団(601065/上海)、柏誠系統科技(601133/上海)の2社が新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 江西省塩業集団は1億6000万株を発行予定で、公募価格は10.36元。1989年の設立で、2016年に株式会社化した。江西省内最大の塩資源総合開発利用企業で、食塩、工業用塩、無水硫酸ナトリウムなどの塩製品、炭酸ナトリウム、重曹などの化学工業用品の生産、販売を主業務とする。同省内に良質な岩塩資源を持ち、塩の年間生産能力は265万トンで生産規模、技術いずれにおいても中国国内の製塩業界で上位にある。

 江西省内では食塩市場シェア70%以上と絶対的な地位を確立しており、近年では広東、浙江、福建など食用、工業用いずれにおいても大きなマーケットを持つ中国本土地域のほか、香港、台湾などの地域、韓国、マレーシアなどの国にも食塩の販売網を広げている。特に香港ではすでに20年あまりの販売歴を持ち、主要なサプライヤーとなっている。22年1〜6月期の売上構成は、食塩が11.53%、工業塩が31.18%、無水硫酸ナトリウムが1.36%、炭酸ナトリウムが52.23%、重曹が2.30%。

 22年12月期の売上高は29億3612万元(前期比42.86%増)、純利益は4億4257万元(同2.34倍)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が6億5000万〜6億8000万元(前年同期比3.86%減〜0.57%増)、純利益が8100万〜8600万元(同2.09%減〜3.82%増)。

 柏誠系統科技は1億3000万株を発行予定で、公募価格は11.66元。94年設立の民営企業で、06年に株式会社化した。新型ディスプレイ、バイオ科学、食品、薬品などハイテク分野の工場建設、技術改良などのプロジェクトに対し、クリーンルームシステムの計画、設計、調達、システムインテグレーション、運営メンテナンスなどのワンストップ式ソリューションプランを提供する。これまでにサムスン電子、SKハイニックス、長江メモリ、中国中車、京東方、華星光電、アストラゼネカ、ベーリンガーインゲルハイム、スターバックスなど各分野の国内外大手企業と提携関係を持ってきた。

 同社は30年以上に及ぶ豊富な事業経験とブランド力、幅広い産業分野で実績を持ち、大手メーカーを多く顧客に持つこと、高い技術イノベーション力、充実した人材育成体制などを強みとする。上場によって調達する資金で研究開発力の強化、内部管理強化に取り組む。

 22年12月期の売上高は27億5146万元(前期比0.33%増)、純利益は2億5084万元(同65.18%増)23年1〜3月期の業績予測は売上高が5億〜6億元(前年同期比15%減〜3%増)、純利益は4000万〜5000万元(同7%減〜17%増)。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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