日経平均は263円高と大幅反発、3週間ぶり2万8000円回復―欧米株高に円安も支え=31日前場

 31日前場の日経平均株価は前日比263円82銭高の2万8046円75銭と大幅反発。取引時間中での2万8000円回復は10日(高値2万8424円24銭)以来3週間ぶり。朝方は、買い優勢で始まった。金融システム不安が一段と後退し、30日の欧米株式市場で主要株価指数が軒並み上昇。円安・ドル高も支えとなり、日経平均株価は一時2万8124円62銭(前日比341円69銭高)まで上伸した。一巡後は戻り売りに伸び悩んだが、前引けにかけて2万8000円台を維持した。なお、日本時間午前10時30分に中国3月の製造業PMI(購買担当者景気指数)と非製造業PMIが発表され、ともに市場予想を上回ったが、直後の反応は鈍かった。

 日経平均プラス寄与度では、ソフバンG<9984.T>の32円強を筆頭に、ファーストリテ<9983.T>が20円強、信越化<4063.T>が19円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、鉄鋼、卸売、精密、輸送用機器など32業種が値上がりし、海運の1業種が値下がりした。東証プライム銘柄では、全体の67.8%が上昇した。

 東証プライムの出来高は5億6927万株、売買代金は1兆4949億円。騰落銘柄数は値上がり1244銘柄、値下がり516銘柄、変わらず74銘柄。

 市場からは「欧米株高に円安も追い風となり、2万8000円を回復し、基調は強い。ただ、このまま調子よく上げが続くとは思えない。戻り売りが警戒される水準であり、4月からは年金が売りから入る可能性がある」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、JFEHD<5411.T>などの鉄鋼株が上昇。三井物産<8031.T>、三菱商<8058.T>、丸紅<8002.T>などの卸売株も高い。テルモ<4543.T>、HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>などの精密株や、トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、ホンダ<7267.T>、マツダ<7261.T>などの輸送用機器株も買われた。東邦鉛<5707.T>、DOWA<5714.T>、古河電工<5801.T>などの非鉄金属株や、野村<8604.T>、大和証G<8601.T>、岡三<8609.T>などの証券商品先物株も堅調。

 半面、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株が下落。

 個別では、都競馬<9672.T>、IRJHD<6035.T>、西日本FH<7189.T>などが値上がり率上位。半面、マルマエ<6264.T>、JCRファマ<4552.T>、冨士ダイス<6167.T>などが値下がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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