<相場の読み筋>6月2日

2023/6/2 7:45

 1日の米国株式は、NYダウが前日比153.30ドル高の3万3061.57ドルと3日ぶりに反発、ナスダック総合指数が同165.697ポイント高の1万3100.982ポイントと反発して取引を終了。出来高概算は、NY市場が10億257万株、ナスダック市場が44億8275万株だった。米国の債務上限問題は、現地5月31日に下院で債務上限の停止法案が可決された。難航が見込まれていた下院で同法案が通過したことで、米国債のデフォルト(債務不履行)への警戒感が後退、買いが優勢となった。朝方発表された米5月ADP雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比27万8000人増となり、市場予想平均の同17万人増を上回った。堅調な雇用情勢から、金融引き締め策の継続が意識され、NYダウは下落する場面がみられた。ハイテク株比率の高いナスダック市場では、エヌビディアやメタ(旧フェイスブック)、アドビなどが買われた。

 2日の東京株式は、続伸後も堅調か。日経平均株価はきのう1日に大幅反発したことや、現地1日の欧米株式が上昇した動きから、買い優勢のスタートとなりそう。1日の市場では「出遅れていた投資家による買いや押し目を拾う動きがみられた」(中堅証券)との声も聞かれ、相場の支えとなりそう。為替相場は、ドル・円が1ドル=138円台の後半(1日は139円91-92銭)と円高に振れる一方、ユーロ・円が1ユーロ=149円台の前半(同149円29-33銭)と小動き。対ドルでの円高を警戒し、輸出関連銘柄には重しとなる場面も想定される。1日のADR(米国預託証券)は円換算値で、信越化<4063.T>、TDK<6762.T>、ローム<6963.T>などが、1日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、1日の大阪取引所清算値比250円高の3万1400円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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