日経平均は623円高と3日ぶり大幅反発、午後は先物買い交え一段高―メジャーSQ値を上回る=9日後場

 9日後場の日経平均株価は前日比623円90銭高の3万2265円17銭と3日ぶりに大幅反発。日経平均先物・オプション6月限のメジャーSQ(特別清算指数)値3万2018円38銭を上回った。

 朝方は、広範囲に買いが先行した。米金融引き締め長期化への警戒感が後退し、8日の米国株式市場で主要3指数が上昇。きのう日経平均が大幅続落した反動もあり、先物主導で上げ幅を拡大し、前場の早い段階でいったん3万2200円台に乗せた。その後、利益確定売りに伸び悩む場面もあったが、先物買いを交えて盛り返し、大引け近くには3万2304円04銭(前日比662円77銭高)まで上伸した。SQ(特別清算指数)算出を無難に通過し、買い戻しを誘ったとの見方もあった。

 日経平均プラス寄与度では、ファストリテ<9983.T>が157円強と突出し、ダイキン<6367.T>が36円強、アドバンテスト<6857.T>が33円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、卸売、電気・ガス、医薬品など29業種が値上がりし、海運、空運など4業種が値下がりした。東証プライム銘柄の82.9%が上昇した。

 東証プライムの出来高は15億2746万株、売買代金は4兆3608億円。騰落銘柄数は値上がり1522銘柄、値下がり266銘柄、変わらず46銘柄。

 市場からは「海外投資家は前週、アクティブに動いていたが、今週は抑え気味だ。ただ、増配や自社株買いが増え、日本株は見直されている。当社では本格的な買いは入っていないが、下げたら買いたい、あるいは出遅れ感のある銘柄を拾いたいとの声を聞く」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、伊藤忠<8001.T>、丸紅<8002.T>、三井物産<8031.T>、三菱商<8058.T>などの卸売株が上昇。東電力HD<9501.T>、関西電力<9503.T>、北陸電力<9505.T>などの電気・ガス株や、第一三共<4568.T>、エーザイ<4523.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株も高い。浜ゴム<5101.T>、ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株や、コマツ<6301.T>、ジェイテクト<6473.T>、SMC<6273.T>などの機械株も堅調。ファナック<6954.T>、ソニーG<6758.T>、京セラ<6971.T>などの電機株も買われ、任天堂<7974.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株も引き締まった。

 半面、郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株や、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株がさえない。ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も弱含んだ。

 個別では、メディアスH<3154.T>、ソシオネクス<6526.T>、エフテック<7212.T>などが値上がり率上位。半面、アイル<3854.T>、ACCESS<4813.T>、CIJ<4826.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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