来週の東京外国為替市場見通し=FOMCが最大の注目、「利上げ見送り」が優勢

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2023/6/9 15:41

予想レンジ:1ドル=137円00銭-142円30銭

 5-9日のドル・円は上値の重い展開となった。週初5日は、弱い米5月ISM(サプライマネジメント協会)非製造業景況指数の結果を受け、ドル売り・円買いが優勢だった。6日のドル・円はもみ合い。7日は、カナダ中央銀行が、市場予想に反し政策金利を0.25ポイント引き上げた。米国は13-14日のFOMC(米連邦公開市場委員会)を来週に控え、米利上げ継続が意識されたことがドル買いに傾いた。8日は米雇用情勢に対する懸念が再び高まり、リスクオフのドル売りが出た。週末9日は、日本株が大幅に上昇、ドル・円は切り返した。

 最大の注目は13―14日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果。前回5月FOMCの声明文では、利上げの停止が示唆されている。今回は利上げの見送りが想定されているが、会合の直前には米5月CPI(消費者物価指数)の発表があり、市場予想に影響を与える可能性があることから注意しておきたい。週末15日には、米6月NY連銀製造業景気指数、米5月鉱工業生産・設備稼働率など米重要経済指標の発表が続く。米景気の先行き見通し、市場の米利上げ継続観測へ影響を与える可能性がある。

 15日にはECB(欧州中央銀行)理事会が開催される。欧州のひっ迫した雇用や賃金情勢の状況は改善されておらず、利上げ継続はコンセンサスとなっている。

 ドル・円は、下値メドは137円ちょうど。上値メドは22年11月に付けた戻り高値142円30銭近辺ちょうどとする。

提供:ウエルスアドバイザー社

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