来週の日本株の読み筋=底堅い展開に期待も日銀決定会合など警戒
来週(12-16日)の東京株式市場は、潜在的な買い余力は依然として大きいとみられ、今後も底堅さを発揮する展開が期待される。一方、来週はFOMC(米連邦公開市場委員会)を皮切りに、日米欧の各金融当局が政策決定会合を開く。特に日銀に関しては読み切れない部分もあり、不安定な値動きを招く可能性もある。
まず13、14日にFOMCが開催される。利上げのスキップ(1回見送り)か打ち止めかに関する市場の議論は、5月雇用統計の好内容を受けてスキップのほうに傾いている。このため、利上げを今回見送ったとしても7月会合での再開観測は残ることになる。15日にはECB(欧州中央銀行)理事会がある。こちらは高インフレを背景に0.25%の利上げに打って出る可能性が高く、翌7月の会合でも引き締めを継続するとみられている。追加利上げが示唆されれば、一段の景気悪化リスクが意識される。
一方、日銀は15、16日に金融政策決定会合を開く。ここでの金融政策の変更はメーンシナリオではないが、7月会合では、YCC(=イールドカーブコントロール、長短金利操作)の対象を現在の10年国債から2年あるいは5年に年限短縮することなどを視野に入れる向きが少なくない。また、日銀をめぐっては直近、保有するETF(上場投資信託)の処分について植田新総裁が言及したことが相場の変動を招いた。市場は将来的な出口戦略に敏感になっており、植田氏の言動を注意深く見守っている。6月会合で政策を据え置いたとしても、やはり修正観測は次回に持ち越されるだろう。
提供:ウエルスアドバイザー社
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