香港前場:ハンセン0.1%安で5日続落、上海総合は1.2%上昇

サーチナ

中国株

2024/4/17 13:54

 17日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比10.88ポイント(0.07%)安の16238.09ポイントと5日続落する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は0.97ポイント(0.02%)高の5744.75ポイントと5日ぶりに小反発した。売買代金は506億5650万香港ドルとなっている(16日の前場は580億8330万香港ドル)。

 投資家の慎重スタンスが継続する流れ。米長期金利の上昇基調が嫌気されたほか、中国の景気鈍化も不安材料だ。米利下げ開始の後ずれ観測が続き、昨夜の米債券市場では、米10年債利回りが昨年11月以来の安値を付けている。ほか、中国で前日に公表された3月の経済統計では、小売売上高や鉱工業生産が予想を大幅に下回った。ただ、下値は限定的。ハンセン指数はこのところ急ピッチに下落し、足元では約6週ぶりの安値を付けただけに、自律反発狙いの買いも散見される。(亜州リサーチ編集部)

 ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(27/HK)が5.3%安、金沙中国(1928/HK)が3.0%安と下げが目立った。銀河娯楽については、JPモルガンが最新リポートで投資判断を「オーバーウエート」から「中立」に格下げしている。業績の回復が期待通りではないと分析した。そのほか、香港不動産の恒基兆業地産(12/HK)が2.8%安、新世界発展(17/HK)が2.3%安と売られている。

 中国消費セクターの一角も安い。酒場チェーンの海倫司国際HD(9869/HK)が4.2%、スポーツウエアの滔搏国際HD(6110/HK)が2.1%、ビールメーカー大手の百威亜太HD(1876/HK)が1.9%、ハイパーマーケットチェーンの高キン零售(6808/HK)が1.4%ずつ下落した。

 太陽光など再生可能エネルギー発電関連もさえない。信義光能HD(968/HK)が4.3%安、協キン新能源HD(451/HK)が3.0%安、信義儲電(8328/HK)が2.1%安、陽光能源HD(757/HK)が1.5%安で引けた。

 半面、中国不動産セクターはしっかり。旭輝(884/HK)が5.6%、融創中国HD(1918/HK)が2.1%、遠洋集団HD(3377/HK)が1.9%、世茂集団HD(813/HK)が1.6%ずつ上昇した。政策支援の期待が強まる。「当局は未完成住宅などの問題解決に向けたプラットフォーム会社を設立することを検討」と報じられた。

 ゼネコンやエンジニアリング、発電設備などインフラ関連の銘柄も物色される。中国中鉄(390/HK)が3.0%高、中国交通建設(1800/HK)が2.5%高、中国冶金科工(1618/HK)が3.4%高、中リョ国際工程(2068/HK)が2.6%高、東方電気(1072/HK)が7.5%高、上海電気集団(2727/HK)が4.5%高で前場取引を終了した。

 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.24%高の3044.26ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。不動産株、消費関連株、インフラ関連株、素材株、医薬株、金融株なども買われた。半面、エネルギー株は売られている。

(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)(写真:123RF)

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