香港前場:ハンセン0.6%高で4日続伸、上海総合は0.2%上昇

サーチナ

中国株

2024/4/25 13:42

 25日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比94.66ポイント(0.55%)高の17295.93ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が28.79ポイント(0.47%)高の6129.01ポイントと4日続伸した。売買代金は715億8950万香港ドルとなっている(24日の前場は708億8210万香港ドル)。

 企業業績の改善基調が相場を支える流れ。香港で本格化している上場企業の決算では、利益の上積みや、業績持ち直しを示唆する内容が多く見られる。また、中国政府の経済対策や市場支援策に対する期待感が続いていることもプラス要因だ。中国と欧米の通商対立が激化しつつあることや、米株安などを嫌気した売りが先行したものの、下値は堅く、指数は程なくプラスに転じている。米中関係を巡っては、ブリンケン米国務長官が26日まで中国に滞在し、王毅・外交部長らと会談する予定だ。(亜州リサーチ編集部)

 ハンセン指数の構成銘柄では、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)が5.1%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が4.9%高、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が4.8%高と上げが目立った。中国海外発展については、1~3月期決算のの営業利益が前年同期比で22%増加したことを引き続き材料視している。

 セクター別では、医薬のほか、中国の不動産も高い。上記した中国海外発展のほか、雅居楽集団(3383/HK)が11.6%、華潤置地(1109/HK)が3.8%、龍湖集団HD(960/HK)が3.5%、遠洋集団HD(3377/HK)が3.2%ずつ上昇した。

 半導体セクターも物色される。晶門半導体(2878/HK)が8.0%高、華虹半導体(1347/HK)が4.0%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.1%高、中芯国際集成電路製造(981/HK)が2.0%高で引けた。

 決算動向を手がかりにした値動きでは、ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車(2333/HK)が9.8%高。1~3月期の利益が前年同期比で19倍に拡大した。中国石化上海石化(338/HK)が3.8%高。同社の四半期決算は純損益が黒字に転換した。そのほか、増益決算を明らかにした銘柄では、白物家電大手の海信家電集団(921/HK)が3.3%高、原子力発電所運営で中国最大手の中国広核電力(1816/HK)が3.0%高と値を上げている。

 半面、ネット関連の一角はさえない。ライブコマース・プラットフォームの東方甄選HD(1797/HK)が9.0%、電子書籍ストア運営の閲文集団(772/HK)が3.4%、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が1.8%、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(700/HK)が1.3%ずつ下落した。ハンセン科技(テック)指数は0.1%逆行安している。

 一方、本土マーケットは小幅続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.17%高の3049.90ポイントで前場の取引を終了した。医薬株が高い。不動産株、自動車株、素材株、運輸株、金融株、半導体株なども買われた。半面、公益株は安い。エネルギー株、軍事関連株、酒造・食品株の一角も売られた。

(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)(写真:123RF)

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ