<新興国eye>米連邦地検、トルコ国営ハルク銀行を対イラン制裁違反容疑などで刑事起訴

新興国

2019/10/17 11:13

 米ニューヨーク・マンハッタン地区連邦検察局(米連邦地検)は15日、トルコ国営ハルク銀行(本店・イスタンブール)を詐欺罪とマネーロンダリング(資金洗浄)、制裁違反など6件の容疑で刑事起訴したことを明らかにした。同行がトルコ系イラン人の金取引業者レザ・ザラブ氏と共謀し、イランの原油収入の一部を使って、約200億ドル相当の金を購入したのは米政府の対イラン制裁措置に違反するとしている。地元紙デイリー・サバ(電子版)などが伝えた。

 同地検は、制裁違反容疑について、同行はイラン制裁が免除される食料品や医薬品などの人道支援物資の購入と偽ったとしている。これより先、同行のメフメト・ハカン・アッティラ副最高経営責任者は1年前、イラン関連取引を隠ぺいした容疑で有罪が確定し収監されている。ザラブ氏もすでに罪を認めている。

 これに対し、同行は米連邦地検の刑事起訴はトルコ政府がシリア北東部のクルド人支配地域のテロリストに対する軍事作戦に対する報復措置だとして反発。トルコのエルドアン大統領も16日、議会で記者団に対し、米連邦地検の起訴について、「違法で醜悪だ」と非難した上で、対抗措置を検討する考えを示した。

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提供:モーニングスター社

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