【株式新聞・総力配信】市場再編議論は大詰め(2)―新指数の採用銘柄は?

株式

2019/12/2 14:01

 東証の市場再編で打ち出される見通しの新TOPIX(東証株価指数)。その組み入れ銘柄を大胆に予想した。より厳選されたインデックス(指数)となることで、銘柄当たりに流入するマネーの規模も膨らむ見通しだ。

<浮動株時価とガバナンス重視>

 まずは、金融審議会が重視する新TOPIXの選定基準である「流通株式時価総額」で絞り込む。流通株式時価総額とは、活発に売買される「浮動株」ベースの時価総額。浮動株の比率は銘柄によって違うため、時価総額の大きさに流通株式時価総額が比例するとは限らない。

 また、新TOPIXは新たな市場区分の「プライム」と「スタンダード」の一部から選定されるとみられるため、「グロース」入りが想定される現行のマザーズ銘柄は除外する。そうした上で、浮動株の時価総額が大きい上位300銘柄(推定値含む)をベースに考えた。

 さらに、ガバナンスや資本効率といった経営姿勢も踏まえる必要がある。そこで、そうした要件を満たす企業で構成する指数の「JPX日経インデックス400」への採用を、便宜的に条件に加えた。すると、日経平均株価と近い221銘柄に絞られた。現在のTOPIXに対してはおよそ十分の一の銘柄数だ。

 市場再編が実施されるまでにはまだ時間を要する。もちろんその間に各銘柄の諸条件は変わるため、あくまで参考にとどまる。それでも、これらの銘柄が付加価値を持つ可能性は大いにある。

<ウエルシアH、レーザーテクなど注目>

 流通株式時価総額やガバナンスの観点で決まる新TOPIXには、日経平均の非採用銘柄も一定量選定される可能性が高い。そうした銘柄ほど、新TOPIXが投資家に普及した場合のインパクトも大きそうだ。

 またこのうち、日本マクドナルドホールディングス<2702.T>、ウエルシアホールディングス<3141.T>、コスモス薬品<3349.T>、コメダホールディングス<3543.T>、小林製薬<4967.T>、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324.T>、レーザーテック<6920.T>は日経300や日経500にも採用されていない。

*文字数制限の都合で別項(【株式新聞・総力配信】新指数の採用銘柄を予想―「流通株式時価総額」の大きい日経400構成株(コード番号順)・その1、2および「流通株式時価総額」が大きい日経平均非採用のJPX日経400構成銘柄)で銘柄一覧を掲載

提供:モーニングスター社

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